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第二十五話 重量上げて物理で殴れ

そうだ、東の森に行こう。


「………試し斬り」


やはり新しく手に入れたスキルは試したくなるものだ。

双巨剣を装備し、背中に頑張って背負った。


「………重い」


その時、はっと気づいた。ここは街、他のプレイヤーも多い。周りのプレイヤー達が、こっちを2度見している。

…それもそうか、こんな巨大な武器を2本も持っているのだから。


「………やば、目立った」


今更戻しても遅い。一刻も早く視線から逃れようと、足早に森へ向かった。







「………見つけた」


森へ入って少しすると、早速ゴブリン7匹の群れを発見した。よし、あの技を試してみよう。武器を両手に握る。


ズゥゥゥン…


「………お、重い」

「ゴブ!?ゴブゴブッ!!」


握った瞬間の重量感につい地面に剣先を勢いよく落としてしまい、すごい音が鳴る。それに気づいたゴブリン達がこっちに武器を構える。


「………ああもう」


やけくそ気味に私は大きく飛び上がり、ゴブリンの群れの中心部に着地する。最近キックのスキルが上がり、「ハイジャンプ」を覚えたのだ。文字通り、大きく跳躍するスキルだ。


「ゴブブッ!?」

「………一撃必殺」


急に中心部に突っ込んできた私にゴブリン達が慌てて武器を振るう…が、遅い。既にこちらは攻撃の発動準備が出来ている。


「………グレートストーム」


ズドォォォォン!!


両手に持つ2本の巨剣を振るいながら横に一回転、「グレートストーム」で薙ぎ払う。相変わらずの恐ろしい音を鳴らし、周りのゴブリンは一撃で吹き飛んだ。


…一撃ですか。さすがというか、何と言うか。

その代わりと言っては何だが、凄まじい反動によろけ、こける。痛い。


「………練習が必要」


威力はすさまじい。火力の申し子である魔法使いをも凌駕していると思う。だが、この反動に慣れないと、全然実用段階に入れない。


今日は、この森でゴブリン相手に練習する事にした、










突っ込む。


薙ぎ払う。


突っ込む。


薙ぎ払う。


突っ込む。


薙ぎ払う。


「……………」


ゴブリンの耐久は低く、さっきからグレートストームで薙ぎ払いしかしていない…こんなので練習になってるのだろうか?


いや、よく感じてみると反動に慣れてきた気がする。よろけずに勢いを殺す方法も身についてきたし、技を放った後に緊急脱出も出来るようになったようだ。


「………一撃離脱戦法」


やはり予定通り、この武器は一撃離脱戦法で行こう。連続で斬りかかるには少々どころじゃないレベルで重すぎる。


こうして、この一日は周りのゴブリンをひたすら薙ぎ払う作業を続けたのであった。ゴブリン討伐のクエストも受けていたので、わりと懐が温まったのは余談である。

ゴブリンの群れを一撃で粉砕しながら移動する少女…ゴブリンにとっては、既に十分に天災である。


いずれ他のプレイヤー巻き込んだりしないかな…それはないか!(フラグ

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