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二十三話 ネトゲでよくある悩み、火力不足

ここからちょっと急展開が始まります。


…え、いつもの事って?ソ、ソンナコトナイジャナイカー…

「ギェェェ!?」

「………うーん」


突然だが、最近火力不足に悩んでいる。


今いる東の森…「魔の森」って言ったっけ。ここのような序盤ならこのまま行けるだろう。だが、この先はそうはいかない。

前のイベント時にボスにそこまでダメージを与えられなかった。防御を犠牲にしてるので、もっとダメージがあってもいいのだが…やはり盾が無いのなら、両手剣にすべきだろうか?いや、速度重視なら双剣が良さげだが、実はすぐになれない理由がある。


「ギャウゥゥ!?」

「………上級職、かぁ」


なんと、レベル30になると上級職になれるらしい。既になった人から聞いたので間違いない。その上級職に「双剣士」があるのだ…つまり、双剣は上級職にならないと使えないようだ。

…え、誰から聞いたかって?そんなのゲーム馬鹿の兄に決まってるじゃない。


「ギャフンッ!?」

「………まだ、レベル21」


というわけで、こうやって悩みながらも本能で動いて敵を殲滅しているわけだが…このペースじゃいつまでかかるか分かった物じゃない。


「………諦めようかなぁ」


あらかた倒して周りに敵がいない事を確認して、ため息をつく。こう、もっとロマン溢れる武器はないものか…


「………?」


…後から考えると、ここが境目だったのかもしれない。ここでふと横をチラリと見たかどうかが…いや、どうせ勘に触れて見ていただろう。


「………なに、あれ」


ふと横を見ると、何か禍々しい扉が開いていた。何かこう、入ると魔王とか冥王とかの根城に飛びそうな異空間が見える。

こんな扉、前来た時は無かったはずだけど…


「……………」


私は悩んだ。ここで入るか否か…恐らくここに入ると何か変な事に巻き込まれそうな気がする。


「………これはゲーム」


そう、これはゲームなのだ。デスゲームでも何でもない。しかも、デスペナルティにお金やアイテムが減ったりはしないのだ。一定時間ステータスが大幅に減って冒険どころじゃなくなるけども。


「………ものは試し、えいっ」


今日は別にボスに挑戦しようとか、そんな予定は無い。だったら行ってみようと、突撃したのであった。









「…………ここは」


気が付いたら、今までと違った空間に居た。


空は黒い雲に覆われており、雨は降っていないが時折雷の音が聞こえる。

地面は一面の荒野だ。デコボコはあるが、木は見当たらない。

そして一番特徴的なのが、床に刺さっている、あるいは転がっている無数の武器だ。剣に槍、斧に杖…ジャミングがかかっているかのように、種類しか分からない。


…いや、これって…


「………アウト」


…うん、アウトだよこれ!?思いっきりどこかの世界の弓を滅多に使わない弓兵を模した世界だ。幸いにも歯車は無いが、あっちにも歯車無しバージョンはあった気がする。剣だけじゃなく色々な武器があるのと、空が黒い曇天なのがせめてもの救いか…


そして、見たくなかった正面にたたずむ大きな人影を見る。


「グガガ…コヨイノ挑戦者ハ、キサマカ」



謎の武器マスター・イエッヌ L??



こいつの名前を見た瞬間、悟った。

あぁ、変な事に巻き込まれたな、と…

え?この敵の正体?HAHAHA、イエッヌをローマ字にして逆から読めば丸わかりさ!


どうしても主人公のサブウェポン予定の武器に出会わせる方法が考えられなかったので、こんな強行策に出てみました(確信犯)

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