第十七話 待ち合わせと更なるロリ
現在、始まりの街の南にある港の待ち合わせ場所にいる。何でも、実装された期間限定のエリアは、ここから行けるようになっているらしい。
行ったことのある街なら中にある転移装置でいつでも行けるようになるので、前のようにうっかりゴールデンホースに遭遇しちゃうなんて事もなく、安心して来る事が出来た。
ここで待っている間に周りの会話が聞こえたのだが、イベントエリアは島とのこと。そこの店ではなんと、水着が買えたりするらしいのだ。素敵。
その上生産職歓喜の水着のレシピも売ってあるらしい。自分で作った方が性能も高いし、デザインも可能らしいのだ。
実はこのゲーム、水泳スキルを持ってれば水着無しでも泳ぐことが可能だ。無論ペナルティはあるけど。
この港から先も船で行くなり泳ぐなりすれば、先がありそうだ。自分は行かないだろうけど。
とまぁこんな感じで適当な事考えながらぼーっとしてるのだが…遅い。かれこれ数十分は待ってると思うのに…女性との待ち合わせに遅れるとは何事だ。
「おーい、ハクア―!すまん、遅れた!」
「………遅い」
ようやくアクトがご到着したようだ。誘ったのはそっちだろうに…
「すまん、リアルで色々あって…」
「………言い訳不要」
「わ、わかった、ほんとごめん…………えっと」
そんな気まずい雰囲気を出さないでほしい…いや、原因は私にもあるか。
「…あの時はごめん。事故だって片づけるつもりはないし、許されるとも思ってないけど…謝らせてくれ!」
「………いいよ」
「だよな、やっぱり許してもらえな……え?いいのか?」
「………許されないほうが良い?」
「い、いやありがとう!良かった…」
まったく、こっちが許してあげるって言ってるのだから、素直に受け取れば良いものを…
「…よし、皆は先に行って待ってるらしいし、俺達も行こう!姉ちゃんも来てるらしいし、水着をオーダーメイドで作ってくれるらしいぜ!」
なんと、今私が着ている防具を作ってくれたあの人に予約していたらしい。さすがリアル姉弟、最高のコネだ。
「………ん、行こう」
リアルでは中々行けない海に期待を膨らませながら、アクトと共に転移場所に向かった。
「あの、すみません!」
「ん?」
「………?」
イベントエリアへ転移できる場所に向かってたのだが…途中で声をかけられた。
そちらを見ると、女の子がいた。小学生くらいの。
髪は茶色で、小さくツインテールにしている。ほ、本物のロリだ…
「あれ、だれもいない?」
「こ、こっちです!」
「え?あ、ご、ごめん!」
アクトは身長差で見えなかったようだ。私よりかなり小さな子だから気持ちは分かるが、デリカシーがない…こいつのこれは一生治らないだろう。
「え、えっと、あの、その…パーティーを組んでくれませんか?」
「…へ?パーティーを?」
「は、はい!イベントエリアだけでもいいので…」
見たところ魔法使いのようだし、確かに戦闘があればソロは無理そうだ。でも…
「えっと…他に誰もいないの?」
このゲームは、18歳以上の保護者同伴であれば、小学生でも出来るゲームだ。とはいっても最初の登録時にだけいればいいのだが…
「えっと、お姉ちゃん忙しくて…最近は一人でしか出来ないんです」
「あー…そういうことか」
まぁ確かに登録時だけいればいいので、ずっと同伴していなくてもプレイ可能なのだ。そこが少し緩すぎるため、親は大抵反対して小学生のプレイヤーはほぼいないのだが…18歳以上の保護者を姉って言ってるし、何か事情を感じるけどそこはスルーする。
するとアクトがこちらに視線を寄越してくる…いいんじゃないかな?そういう意図の視線を投げる。まぁ通じないだろうけど…
「…おっけいだな。よし、一緒に行こう。」
「ほ、ほんとですか!?ありがとうございます!」
こいつ、私の超絶分かりづらい無言の視線を正確に読み取りやがった…!?
私が戦慄している間に、二人は自己紹介を始めた。おっと、私も名乗らないと…
「俺はアクト。戦士でレベルは16だ。よろしくな!」
「………ハクア、剣士でレベルは13」
「わ、私はハルカです。付術士でレベルは6です…レベル低くてごめんなさい、うぅ…」
「だ、大丈夫だって、戦闘が主目的でもないんだしさ…ハクア、そんな目で見るな、俺が泣かせてるわけじゃないぞ!?」
「………じぃー」
にしても、付術士とは中々珍しい職だ。付術士はいわゆるエンチャンター、自分自身の戦闘力は低いが、味方に強力な強化を行える職だ。だが、パーティー戦特化な上に、はっきり言うとすごく扱いが難しい職なのだ。それをこの歳でやってるとは頭が下がる。
自己紹介の後、少し雑談した後にイベントエリアに向かうことにした。私、無事に水着手に入れたら、泳ぐ時は絶対「海だー!」って叫ぶんだ…
やったね、ロリが増えるよ!
アクトの方がレベルが高いのは、よくパーティーを組むため効率が良いからです。




