私という矮小で狭量で些細な生命体がネットで何かを書き始めた理由
前書きって普通何を書くべきなんだべ?
今日は私がどうしてこの広いネットの上でいきなり何の脈絡もなく活動をしだしたのかをここに書きたいと思います。ええ、心苦しいのは甚だ承知ではございます。わかっています。実際にこの『小説家になろう』で有名になって本になったりとかした偉い方ではなく、『私』の中でも特に目立って活動していないこんな羽生河四ノの話なんて興味の塊も欠片も無い方がほとんどかもしくは全部でしょう?
でもですね、『今年度はここでも週刊誌くらいの活動をしたい』と自分で書いてしまった私です。それを四月にもう破るというのは何となく居心地も悪いのです。気が小さい私はもしかしたら夜泣きするかもしれません。吐いちゃうかもしれません。自分のことをこれほど憎んだことは最近ではありません。
そんな私の発言が私のことを危機に陥れようとしているのです。なので、今こんなことになっています。
ですので、不幸にもこれを読まれる方はこれを面白い話と面白い話の間の少しの休憩くらいに捉えてください。
ええ、箸休め程度に。
それに私ごときが思うに面白い話を本当に面白いと思うためには、面白くない話も読まないといけません。人間っていうのは概ね全部が相対的な生き物です。評価というものはいつでも「あれよりはこれ」とかそういう感じになるでしょう?
ですのでこれを読む人はそういう意味で言えばラッキーです。だってこれを読んだ後に読む話は大体すげー面白いと思いますからね。
さあ、ですので我慢して読みすすめてください。私の安眠のために。私の平和のために。んで、できたら感想とかもください。
さあ、それではそろそろ行かせていただきたいと思います。
そうですね・・・あれは・・・私が今よりも若く、そして今よりも更に社交的じゃなかった頃の話・・・ぽんわぽんわぽんわぽんわ(回想に入るときの音)・・・
私羽生河四ノ、高校三年生、突然だけど今とてもテンパっている。だって今日から新学期だっていうのにいきなり遅刻しそうなんですもの。お母さんったら、なんで起こしてくれないのかしら?
「ちゃんと起こしたわ」
もう!起きてたらどうして私は遅刻しそうになってるのよ?お母さんは起こしたかもしれないけど私が起きてなかったら「ちゃんと起こした」ことにならないでしょ!プンプン!
「ちょっと四ノ、朝ごはんは?」
もう、そんなの食べてる場合じゃないでしょ!私はトーストにマーガリンを塗ったのを口にしてヤクルトをブレザーのポケットに突っ込んで家を飛び出したわ。
「行ってらっしゃい!」
行ってきます!現在の時間は八時ちょうど。終業式まではあと三十分。私は走ったわ。本当なら七時に家を出て、八時に学校に着いて、三十分はゆっくりするはずだったのに・・・。私の計画は新年度しょっぱなから既に滅茶苦茶。もうサイテー。信じられない!
でも私って走ることは嫌いじゃないの。それだけは良かったと思ってる。そうじゃなかったらきっと私、自分の新年度をもう諦めていたでしょうね。最悪学校も休んでたかもしれないわ・・・。
でも私今日だけは休みたくないの。どうしても休みたくないのよ。そう、私には使命があるから。始業式だけは休みたくない。絶対に。
えっ!・・・なんでか?
・・・フッフフー、それはね。私が校長の話が好きだからよ。
みんなが嫌う校長の長い話『春が来て新学期が来て新入生が入ってなんたらかんたら~』私はあのくそつまらなさが大好きなの。すっごい愛しているの。もちろん校長は愛してないわよ?おっさんですもの。まあおっさんが嫌いなわけじゃないんだけどね。むしろ好きだけどね?でもミドルな紳士よりも私はハゲの方が好きなのよね。だから校長よりは教頭の方が好き。ツルピカドンだもの。でも教頭はなんか知らないけど毎回結構面白い話をするのよね。生徒のウケをとったりするのよ。あれが不満。校長や教頭はそんなの気にしなくていいと思わない?奴らが私たち生徒と接する機会なんか滅多にないんだからさ?節目節目に出てくるだけなんだから・・・。目一杯つまらない話をして生徒全員を恐怖と絶望のどん底に突き落としてやればいいのに・・・。
そんなわけで、私今日だけは休むわけには行かないの。校長のクソつまらない話を聞かないといけないし、それにその後みんなで口パクで校歌を歌わないといけないでしょ?それに式の途中で誰か倒れるかも知れないし・・・。つまり私にとってはお楽しみがあるわけよ?しかもたくさん。だから休むわけにはいかない。九時からの始業式を正常な状態で迎えるためにはさっさと学校に着いて、息を整えておかないといけない。
そんなわけで私は走ったわ。
トーストも食べ終わったし、ヤクルトも飲んだ。ゴミはコンビニのゴミ箱に申し訳ないんだけど入れさせてもらった。ごめんなさい。今度必ずなんか買いますから。そう心の中で思った。
腕時計を見る。大丈夫。学校までは、このまま走って行けばまあ八時半前には着くと思う。当初の予定とはだいぶ違うけど、でもまあいいだろうと思う。過去はどうあれ世界は現在から未来の間でなんとか帳尻を合わせるのが大事だと私は思うから。
フッフフー。楽しみ楽しみー。校長の話ー。
そんなことを考えて走りながら私がコンビニの角を曲がると、その角の向こうから何かが飛び出してきたわ。
私はそんなこと考えてもみなかったし、想像もしていなかった。だから当然その黒っぽい物体にぶつかったわ。
「ふぎゃ!」
私からおかしな声が出て、私は反対側に吹き飛ばされたわ。
「おい、危ないだろ!」
倒れている私にまずそういう声が聞こえたの。何をこのやろう?おお!お前がぶつかってきたんだろーが!?私がそう思ってそいつの正体を確認しようとして顔を上げたら、右足の付け根からミキッていう感触が伝わってきたわ。私、捻挫してたの。
これじゃあ学校に間に合わない・・・。そう思って私泣きそうになったわ。始業式の校長の話が聞けないことがすごく辛かった。だってそこにどんな価値があると思う?何の価値もないのよ?誰の心にも響かない。そんなもの他にある?滅多にないわ。滅多にない事を私は逃そうとしているのよ?
それがすごく悲しかった。実際そこで泣いたわ。私、ウェ~ンウェ~ンって泣いた。
「お、おい、大丈夫か?」
んで、私そこでやっとその突撃物体のことを思い出したわけよ?それを確認すると、そいつなんか男子だったの。しかもよく見るとなんかうちのガッコの制服だったわけ。私そいつのことを心の中で間男って命名したわ。
「ウェ~ンウェ~ン」
「お、おい、なんか怪我したのか?」
「ガッコの終業式に間に合わないよ~ウェ~ンウェ~ン」
「おお、おい、泣くな!お、お前、あの学校の生徒か?」
「ウェ~ンウェ~ン(コクリ)」
「な、泣くな!おい!」
「ウェ~ンウェ~ン」
「おい!」
「ピギャーピギャー」
「おい、送ってやるから泣くな!」
「マジで?」
「このアマッ!嘘泣きかよ!」
そんなわけで、私そいつのバイクのうしろに乗ることになったわけ。いやー人生何が起こるかわからないものよね。ああ、もちろんヘルメットは私がかぶったわよ?だってぶつかってきたそいつが悪いんだもん。そいつが死んでも私は最悪死なない。そいつったら結構ビビってたわ。不思議よねー。なんでビビる必要があるのかしら?
「二人乗りなんてしたことないんだよ!!」
なんか言ってるけど風の音で聞こえないしー。
「ねえ、あんた転校生?」
「ああっ!そうだよ!お前のせいで転校初日からひでー目にあってるよ!」
「私だってそうよっ!」
そんな感じで僕たちは出会った。お互いに最悪な第一印象だったと思う。
そしてそんな僕達二人がそれからどうなるのか?
これは結構想像がつくのではないかと思う。
まあそれはそれは、在り来りな話だから。
語るまでもない。
そんな程度の話だ。
そして・・・卒業式を前にして彼女は死んだ。交通事故だった。こんな僕に影響を受けて夏休みにバイクの免許をとって、んで冬休みにバイトして自分のバイクを買ってたった一週間後の出来事だった。
それを僕は後悔している。死にたいと何度も思った。死のうともした。でも生きている。その理由は彼女の両親に、
「お前は死ぬな。絶対に死ぬな、お前のせいなのだからお前は絶対に死ぬな」
そう言われたからだ。だから生きている。でもどうしても辛い時がある。彼女の言ったことを思い出す時が特に辛い。
彼女の夢は小説家になることだった。
だから僕はせめてもの代わりに彼女の名前で話を書く事にした。
彼女の名前。
羽生河四ノで。
いつか、辛くなくなる時が来るまで僕は話を書き続けたいと思っている。
でも、辛い。
死ぬほど辛い。
いつか辛くなくなる時なんか来るんだろうか?そう思う。こないかもしれない。でも続けている。それしかないから。
っていう感じだったら驚くかなぁ?
物語を作るのは楽しいです。




