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青いこころ  作者: ゆみき
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はじまり

私はある夫婦の間の一人娘として生まれた。両親は共働きで一人でいる時間が昔から多かった。幼いながらに「迷惑をかけたらいけない」と聞き分けのいい子を演じていた。そんな私は今家から一番近い公立高校に通っている。成績はトップクラス。メガネをかけ真面目な生徒を演じていた。昔から周りから良くみられるようにと振る舞っていた。そうしたらいつのまにか成績優秀の優等生を演じている自分がいた。別に今の自分の地位に不満はない。両親からも、先生からも信頼され、友達も多く日々それなりに楽しく暮らしていた。でもなにかが足りなかった・・・。


「おはよう!」

声をかけてきたのは友達のりなだった。りなは明るくて元気な子。同じクラスの隣の席で一番に仲良くなった子である。いつも自分に素直で友達思いで、こんな子になれたらと思うことがある。

「おはよう。今日も元気だね。」

「もちろん!元気が取り柄だからね。」

そういって笑うりなはとても可愛かった。

「ねぇ、面白いアプリ見つけたんだ!ゆきちゃんもやらない?」

そういってりなは携帯を見せてきた。知らない人とチャットで話すことができるアプリで、グループで話したり個人で話したりできるらしい。

「いいよ。あんまりそういうの興味ないから」

「えー。おもしろいのになぁ」

アプリの面白さをなんとか伝えようとしているりなに対し興味ないという態度で言葉を返した。そうしているうちに授業が始まった。うちの高校は卒業後国公立に入学する人が多く、授業のレベルは高かった。そのため授業は全員集中しており、私も落ち着いて勉強することができた。勉強している間は何も考えなくてよかった。

授業も終わり、放課後が来た。私は図書室のいつもの席で勉強をし、家に帰った。家に帰って一人で食事を済ませると自室に戻った。そして、りなが言っていたことを思い出しなんとなく携帯でアプリをダウンロードし、登録してみた。そこには多くの人が登録しており、住む場所も年齢も性別も性格も全然違う人たちが集まっていた。部屋といわれる多数で話す場所があり、私はそこの一つの部屋に入り会話を始めた。ここでは普段の何気ないことや趣味のことを話していた。時には周りの人には言えない悩みを打ち明ける人もいる。何気ない気持ちでそこでは話しており、皆自分がどう見られたいとかは考えないかった。私も何気ない気持ちでそこに行くようになった。けどいつも挨拶や相槌をうつだけだった。


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