表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

新たなる旅立ち。

作者: 小雨川蛙
掲載日:2025/11/24

 

 あなたとした約束。


『必ず君を迎えに来る』


 遠い日の約束。


 私はそれを未だに信じて待っている。


 身体が朽ちても。

 骨になっても。

 既にあなたが死んでいると知っていても。


 それでも私は待ち続ける。

 だって、そうでしょう?


 あなたが愛したのはこんなに一途な私。

 百年、千年と過ぎようとあなたを待ち続ける私。


 だから私はここで待ち続ける。

 そう心に決めたの。



 ***



「で。もう一度言ってくれる?」


 皮膚どころか肉も全て抜け落ちた。

 当然ながら心の臓なんてあるはずもないのに高鳴るこれはなんなのだろう?


「あー。つまりですね」


 相対するのはかつてのあなたの面影を残す少女。

 気まずそうに告げる。


「浮気されてました。あなた」


 私は目をぱちくりとする。

 いや。

 目なんてないけど。


「私。あなたの恋人の子孫です」


 この気持ちをどうすれば良いのだろう。


「先祖の足跡を辿っていたらここに着きました……」


 気まずそうに告げる少女に私は問う。


「あれからどれだけ経ったの?」

「多分、二千年以上……」

「あの人はどこへいったのかしら?」

「多分、あの世でも女を引っかけているんじゃないっすかね」


 ふつふつと沸く怒りを見て取ったのか少女は告げた。


「女の敵を殺してきてくれます?」

「任せて」


 そう言って私はようやく長い眠りを手に入れた。

 いや、新たなる旅立ちに出たのである。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ