新たなる旅立ち。
あなたとした約束。
『必ず君を迎えに来る』
遠い日の約束。
私はそれを未だに信じて待っている。
身体が朽ちても。
骨になっても。
既にあなたが死んでいると知っていても。
それでも私は待ち続ける。
だって、そうでしょう?
あなたが愛したのはこんなに一途な私。
百年、千年と過ぎようとあなたを待ち続ける私。
だから私はここで待ち続ける。
そう心に決めたの。
***
「で。もう一度言ってくれる?」
皮膚どころか肉も全て抜け落ちた。
当然ながら心の臓なんてあるはずもないのに高鳴るこれはなんなのだろう?
「あー。つまりですね」
相対するのはかつてのあなたの面影を残す少女。
気まずそうに告げる。
「浮気されてました。あなた」
私は目をぱちくりとする。
いや。
目なんてないけど。
「私。あなたの恋人の子孫です」
この気持ちをどうすれば良いのだろう。
「先祖の足跡を辿っていたらここに着きました……」
気まずそうに告げる少女に私は問う。
「あれからどれだけ経ったの?」
「多分、二千年以上……」
「あの人はどこへいったのかしら?」
「多分、あの世でも女を引っかけているんじゃないっすかね」
ふつふつと沸く怒りを見て取ったのか少女は告げた。
「女の敵を殺してきてくれます?」
「任せて」
そう言って私はようやく長い眠りを手に入れた。
いや、新たなる旅立ちに出たのである。




