表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
笑劇の鼓笛隊長! ‐The impact of smiles.‐  作者: 羽波紙ごろり
笑劇に変えてやる
40/54

私の命令、聞いてくれますね?

 そのまま僕達は城の方まで飛ばされた。


「あれは……え⁉」


 僕の視線の先には、驚愕の表情で顔を固めた王女がいる。


「王女様そこどいてええええええええええええ!」


 ま、まずい! このままでは王女の部屋に突っ込――


「ああ⁉ 王家に伝わる貴重な壺が⁉」


 ああ、間に合わなかったようだ。何か割ったような気がする。王女の悲鳴が聞こえた。


「軍曹! あなたという人は!」


 あれ? この破片、見覚えがあるな。ああ、王家の壺か――え。

 これ、滅茶苦茶高価な壺じゃん。なんてこった。明日から借金地獄決定だ。


「ご、ごめんなさい! 本当にごめんなさい!」

「まったく、もう……」


 王女は僕に手を差し伸べ、微笑む。


「王女様?」

「壺の弁償代。払う代わりに私の命令、聞いてくれますね?」


 な、何さ。破廉恥なのは、やめてね。まだ父親になるための心の準備が――


「命令です。王国民の皆さんを必ず守ってください」

「あはは――もちろんだよ」


 そうだ。王女は昔からこういう方だった。

 いつだって国民の安全を第一に考える、そんな女性だ。


「王都の皆さんがここに避難しています。皆さんを傷つけたら、怒りますからね」

「怖いねえ。それなら――」


 僕は傍らに落ちていたマスターバトンを握る。


「王女様にも見せてやる。僕の、僕達の笑劇ってヤツを!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ