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『盾』役者の生活  作者: 愉魅夢
二ーフ村のグロップ孤児院
21/25

1話 6歳児の洗礼生活

「貴方の基本魔法属性は『闇』ですよ。」


目の前の女神は僕にそう告げる。


「それって何ができるの?」


当然の疑問だ。

一般に認識されている属性は『火』『水』『風』『土』『光』だ。

『雷』は聞いた事はある。が、『闇』属性なんて聞いた事がない。


「『空間』ですね。」

「『空間』?」


6歳児に『空間』と言われてもピンとくるものではない。


「物を『謎倉庫』に入れたりしまったりできますよ。」


何だよその『謎倉庫』って?


「そんなんじゃ、レードちゃんを守れないよ。こうやってばりやーで攻撃をふせぐとか、れーざーやびーむで攻撃したい。」


あれ?

『ばりやー』ってなんだ?それに『れーざー』や『びーむ』なんて。

聞いた事ない言葉が口から出るなんて。


「あれれ?面白い魂していますね。別世界での知識が転写されていますね。本当なら知識は肉体依存のものなのですが魂に記録されているなど…でも封印されている……ほかの神からの干渉でも受けましたか?」

「そんなの知らないよ。」


さっきの『ばりやー』とかの言葉は『べつせかいのちしき』?

ますますわかんなくなってきた。


「そんなことより僕はレードちゃんを守れるチカラが欲しい。」

「貴方は闇属性以外に火属性も持ってるわね。」

「え?それじゃあ『ふぁいあーぼーる』とか出せる?」

「でも今のままでは無理よ。その属性をしっかり理解し鍛錬しないと…」

「なんだよ。やっぱりできないのかよ。」


あげて落とすなんて。なんて意地悪な神様だ。


「あっ『別世界の知識』を使うのはどうでしょう。この知識を使えば火属性の早期鍛錬はもちろん他の属性模倣は簡単になります。」

「なら使えるようにしてよ。」


これもできないっていううならこの女神。はったおす!


「でも私じゃ、この封印、解けないのよね。」

「よーしわかった女神様。歯を食いしばれ。」


6歳児だからってなめんなよ。


「チョットタンマ、タンマ。方法はあるから。ねっ、ねっ。その拳はおろそう。」


とりあえずもう一回チャンスをやろうか。


「封印は解けないけど、移し替える事は出来ます。貴方の大切な『何か』に封印を移し替える事で知識は使用可能になります。」

「『何か』って何だよ」

「それは私にもわかりません。無理やり移し替えるのですから何が封印されるかはやってみないとわからないのです。ある程度の方向性は持たせられるけど。それにあくまでも魔法が『使えるようになる』んであって使いこなすにはそれなりに訓練が必要よ。まあそれも『知識』が教えてくれるわ。」

「…いいや、それで。レードちゃんを守れるチカラが手に入るならやって。…いや、やってくださいお願いします。」

「わかったわ。そうそう。この記憶は元になった人物の25歳までのものだから、移し替えた封印は25歳を超えると何かのきっかけで解けるからその時に慌てないでね。『闇』ってわかると厄介だけど、あの聖玉じゃ『闇』は測れないからあなたは『火』属性と判断されるはずだから安心して。それじゃ、ここから送り出すと同時に封印の移し替えが起きるからね。どこに封印が移るかわからないけど、出来るだけ生活に問題ない所に移るよう頑張ってみるね。」

「よろしくお願いします。」

「また成人したら会えると思うから、それまで魔法訓練頑張ってね。」


その言葉と共に、元の洗礼の義の場面に戻った。

聖玉にさわった状態のままだ。

聖玉が赤く輝きだす。


「おおっ! ここにシルド=グロップは神より火属性を賜りました。」

「おめでとう」「おめでとう」「よかったね」


本庁から遣わされた聖職者の宣言と共に聖堂の皆からお祝いの言葉を受ける。


「ありがとう。」


平静を装うっているが、今、脳内は新たに解放された情報整理に大わらわだ。

そんな中、


「シルド君、大丈夫?」


と声をかけてくる子がいた。

俺の『大親友』のレードだ。

この子だけは俺の異変に気付いたようで声をかけてくれた。


「ああ、大丈夫だレードも頑張って洗礼を受けといで。」

「…うん。」


レードは首をかしげながらも聖玉の前まで進んでいった。そして聖玉に触れると…世界が変わったように感じた。

何だろう?

漠然と『変わった』ように感じたのだ。

そして聖玉が白く大きく輝きだす。


「おおっ! ここにレード=グロップは神より光属性を賜りました。それも英雄級ですぞ。」


レードは『光』属性だったようだ。


『光』は全属性が使える事がわかっているが、女神様の話だと『闇』でも他属性の模倣は出来るそうだ。

レードと一緒に他属性訓練出来たらうれしいな。

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