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ハリガネベイスボウラーズ!  作者: 椎家 友妻
第一話 ゼロからのプレーボール
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2 選手宣誓の悪い例

ホームベース付近に設置された舞台に、選手代表の高校球児が上がり、

右手を上げ、選手宣誓を始めようとした。

しかし余程緊張してるんかして、

なかなか最初の言葉が言い出されへんみたいやった。

もしかして、あまりの緊張で、宣誓の言葉が全部飛んでしもうたんちゃうか?

と、ちょっと心配になっていると、ようやく思い出したかの様に、

その球児は力一杯の第一声を発した。

 「おぃっす! 」

 お前はドリフのチョーさんか。

しかしそいつは全く構う事なく続けた。

 「先生(せんせい)に、宣誓(センセイ)!」

 そういうダジャレはええから。

 「カメハメハ大王!あ、違った。ワレワレハ!」

 絶対ワザとやろそれ。

大王まで言うてしもうとるやないか。

 「スポーツマンシップにうっとり!」

 (のっと)れよ。

 「正々堂々と闘う事を―――――――――」

 ちゃんとせぇよマッタク。

 「誓ったっても、ええけど?」

いや誓えよ!

何で思いっきり上から物言うとんねん⁉

高校球児はもっと謙虚な姿勢を見せんとあかんやろ⁉

何をムチャクチャな宣誓をやっとるんじゃ⁉

俺が心の中で怒りに震えていると、

俺の前に立ってプラカードを持っていたお姉さんが、

やにわにそれを俺の方にひっくりかえした。

普通ならそこには、出場校の名前が記されているはずやけど、

そのプラカードにウチの学校名は書かれてなくて、

代わりにこう書かれていた。


『ドッキリ、大成功!』


 え~っ⁉

これって全部、ドッキリやったんかーっ!



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