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エッセイ 2

令和維新、日本の夜明け

作者: NOMAR

(* ̄∇ ̄)ノ 奇才ノマが極論を述べる


 日本の経済は行き詰まり、景気が回復した、と聞いてもほんとですか? という日本。

 日本は終わったとか衰退したとか、いろいろと言われるこの時代、皆さんいかがお過ごしですか?


 経済が行き詰まりを見せているのは日本だけでは無く、世界的に資本主義経済が成長の限界を見せている。


 グローバル化のデメリットが後からボディーブローのように効いてきたのが今の状態に。


■産業の空洞化

■賃金の低下

■失業率の増加

■貧富の格差拡大と富の集中

■人権無視や過酷な労働環境

■技術の流出

■人材不足

■安価な商品との競争激化

■伝統的な文化の破壊

■差別の増加

■金融危機の伝播

■感染症の伝播

■環境への負担


 こうした中で反グローバル化ともいうべき動きがある。アメリカのトランプ政権、イギリスのEU離脱案。

 

 さて、日本ではどうなるのか? オリンピック特需も終わり、今後は経済縮小が余儀無くされる日本。

 消費が拡大すれば景気が回復する、と言う人もいるがこれは不可能だろう。

 人口は減少し、地方からは商店街はシャッターを降ろし、個人の経営する書店に服屋、床屋は次々と無くなり、スーパー、コンビニも無くなっていく。

 店を構えて物を売ることが、利益に繋がらないと店は消えていき、都市部においてもこの買い物難民の問題は増加している。


 物を売る店が減少しているのに、どう消費を増やしていこうというのだろうか?

 消費が増えれば景気が回復する、というのはバブル期を経験した世代の妄執でしか無い。


 消費縮小する世の中で、これからの暮らしはどう変わるのだろうか?


■『ホームステッダー』という生き方


 自給自足の田舎暮らしをYouTubeで実況し、広告収入を得る。このホームステッダーと呼ばれる人々は多種多様な価値観のもと、それぞれの暮らしや生活のノウハウを動画で紹介している。田舎暮らしの自給自足に回帰しようというもの。


homesteadとは、西部開拓時代に未開発の土地を無償で払い下げる法律に使われていた言葉。そこから、開拓者たちのライフスタイルや美学を連想させる言葉として使われている。


 大草原の小さな家、となりのトトロ、そんな生活に憧れた人達の新たなライフスタイルとして、ホームステッディング・ムーヴメントが起きている。


 その根底には政府への不信感もある。自分の家で、自分の手で生み出すものが増えれば増えるほどに、政府やコミュニティの支配から逃れることができる、という思想だ。

 政府に対する人々の信頼が減少する中で広まるホームステッディング・ムーヴメント。


 YouTubeチャンネル『Weed ‘em & Reap』アリゾナ州フェニックスで暮らしているこの家族は、30万人を越える登録者のいるユーチューバーだ。この家族は自分たちを、現代型の農家だという。


 現代版ホームステッダーの思想は様々。全員が支配的な国家に対抗する小さな革命家というわけでは無い。

 自分の健康の不安、または家族の健康に関する不安から自給自足生活を始める者も多い。


 鬱病で抗鬱剤の効果の無かった人が自給自足で回復する例がある。

 農業に畜産、自分を生かす為に必要な物を、自分の手で作れるようになる。これが生きる自信へと繋がり活力に繋がる。


 日本では長野県に、自給自足しながら大家族で暮らす『フリーキッズ・ヴィレッジ』がある。不登校や引きこもりの子どもの為のフリースクールだ。農村の中で人が暮らす原点へと立ち返り、人の生きるコミュニティを見つめ直す。


 また、島根県の海士町では、稼ぎ(貨幣経済)、なりわい(地域の仕事)、自給自足、を三等分にする社会実験を構想している。


■現代版参勤交代


 自給自足生活は専門の技能が必要となるため、思い立ったからとすぐに始めることは難しい。

 解剖学者、養老孟司 先生が提唱するのは現代版参勤交代制度。

 参勤交代とは地方からは江戸へと出てくるものであったが、これを逆にするというもの。


 都市部に暮らす人が長期休暇を取り、一定の期間、農村で農業、林業、漁業に従事する。

 完全移住というリスクを回避しながら、田舎暮らしを感じる二重生活の薦めだ。


 都市の高齢者が病院と介護施設に通い出したら、日本の財政が破綻する。

 若い内から地方の生産現場に第二の故郷を持ち、引退後は地方に移住し、生産活動に参画する。このようなライフスタイルを選ぶ人が増えれば、社会のコストは大幅に低減されるというもの。


 また、首都直下型地震が発生したとき、疎開先を作る目的もある。

 東京では自分たちの力で食べものをつくる力も無く、流通が止まれば食料が無くなる。助け合うコミュニティも脆弱なまま。

 これが地方であれば、エネルギーが枯渇して流通がストップした時、食糧自給が可能だ。

 第二の故郷を作ることが、非常時の生存基盤の確保に繋がる。


 そして地方の生産現場を体験することで、生きる意味や遣り甲斐を喪失した都市の個が、眠りから呼び覚まされることになるという。


『都会の意味に囲まれ過ぎている人は、意味のない自然のなかで身体感覚を取り戻した方が良いです』

『都会というのは、意味のあるものだけの世界です。オフィスビルの部屋は、風が吹かない、雨も降らない、エアコンで常に温度も一定です』

『一定期間を田舎で暮らして、意味のない世界を知る。怠けず、自分の身体を使って働いて、便利な都会で使わなくなった身体感覚を取り戻せ、というわけです』


 人が人の暮らしの為に作られた都市には、人にとって意味の無い自然が少ない。

 日が落ちれば暗くなり、雨が降れば地面がぬかるむ。そんな自然に対峙することで、人の在り方を感じとるのだという。


■ダーチャ


 ロシアのダーチャはこの現代版参勤交代のモデルになるだろうか。

 ダーチャとは、ロシアで普及している農地つきセカンドハウス。ロシアでは、都会暮らしの中間層のかなりの割合がダーチャを所有し、週末や夏の長期休暇は郊外のダーチャで過ごしている。


 ソ連崩壊後の混乱期、物不足で商店に食料がなくなるという危機を乗り越えられたのも、多くの人がダーチャで野菜をつくっていたからだという。


 ロシアの一般庶民のダーチャでは、今も昔ながらの田舎暮らしが営まれている。生活が豊かになっても、自分が食べるものは自分でつくる。食べきれない野菜は、酢漬けや塩漬けにする。鶏や豚を飼育し、ミツバチを育て、キノコを狩り、魚を釣り、狩猟を行う。

 暮らしに最低限必要なことは、お金をかけずに創意工夫し自分の手で行う。人が生きるたくましさを育てる生活様式だ。


 ダーチャのもうひとつの大きな特徴は、コミュニティであること。荒れ地をみんなで開墾することから始め、何年もかけてダーチャ村を作り上げる。

 そのため村ごとに組合があり、共同で電気をひいたり、道路や貯水池をつくったりなど、ダーチャ村が一丸となって協力する。かつての日本の村社会のようでもある。


 普段は都会で便利な生活を送っていても、その一方で、開拓民さながらの生活を経験しているのがロシア人。このたくましさがいくつもの政変を乗り越えてきた。


■日本の年金


 金融庁が老後の金融資産が約2000万円必要とする試算を盛り込んだ報告書が撤回に追い込まれた。

 年金だけでは生活できず、老後に備えるには2000万の貯蓄が必要になると、国民の将来への不安を煽られた形になった。


 しかし、2000万の貯蓄ができたところで最悪の展開、財政破綻からのハイパーインフレが起きれば、貯蓄した資金の価値は暴落する。

 それならば将来への投資とした方がマシでは無かろうか。


 地方で家を買い二重生活をする。退職後はその家に引っ越して住む。

 湧き水や井戸水の出るところであれば、水道代を払わずに水を得ることができる。

 ゴミ袋税の無い地域であれば、ゴミを処理するコストもかからない。

 その家の近くに田畑があれば、食料の自給率を上げて食費を抑えることも可能だ。

 貯蓄を削りながら暮らすよりも、将来の為のローコストライフを実現する初期投資に回すのはどうだろうか?


 電力会社や水道局と契約しない、水と電力の自給自足の家も作られている。エネルギー自給自足の家、オフグリッドハウス、OTSハウス。

 太陽光発電に蓄電機を使い、家は断熱効果の高い壁で冷房、暖房の効率化を行う。

 災害での断水、停電にも強い。

 発電機、蓄電機を自前でメンテナンスできるようになれば、自分で修理し維持コストも下げることができる。

 また、これらのエネルギー自給自足の家が増えることで、原子力発電所の稼働を減らすことに繋がる。


 井戸掘りについてはDIYで自前で井戸を掘った猛者がいる。専門の業者に依頼するのが確実だろうが、一人でもやってやれないことは無い。

 自宅の庭から水が出れば、その後ずっと水道代は無料になる。

 ローコストライフを作ることができれば、お金に頼る割合を大きく減らせる。


■増えるサテライトオフィス


 インターネット環境さえ整っていればどこでも仕事ができるIT系の企業を中心として、地方にサテライトオフィスを作る動きが増えてきた。

 

 設備さえ整えたなら家賃と物価の安いところにオフィスを、とタイなど海外にオフィスを構えるところもある。

 このサテライトオフィスが地方の活性化に繋がり支援する地域もある。


 光ファイバー網を設置し、通信速度が東京より速い徳島県ではサテライトオフィスの数が40を越える。

 この徳島県神山町の発展を見て、サテライトオフィスを地方に誘致しようという自治体が増えている。


 また、オフィスを前述のように太陽光発電で電気代を減らし、水道代はゼロ円に、ゴミ袋税も無い地域となれば、ランニングコストもかからない。

 そのオフィスで働く人にとっても、通勤のストレスは無く仕事に打ち込める上に、家賃も交通費も安ければ、生活にかかるコスト削減に繋がる。


■広まる45歳定年制度。


 2018年から2019年に増加した45歳以上のリストラ。ここから45歳定年制度が企業に広まるとされる。

 企業が人件費を削る為に45歳以上でコストパフォーマンスの低い社員を退職させようというもの。

 今後はこの45歳定年制が増え、45歳以上で正社員として企業に残るには、余程会社にとって有用な技能の持ち主で無ければリストラ対象となる。

 企業は人件費の高い社員をリストラし、足りない人材は非正規雇用で補うのだろう。

 結果として企業に正社員として残る人材は、会社にとって有能で安く使える人材、または社長の親族、株主の親族で固められることになるだろう。


 45歳定年制時代に45歳以上となっても働くには、個人で企業を起こし会社を経営するだけのスキルを身につけるか、定年までに貯金を貯め、自給自足生活の初期投資とする、そんな時代になるのではないだろうか。


■増える消費税


 経済協力開発機構(OECD)が公表した対日経済審査報告書は、日本経済の人口減少に対して警鐘を鳴らし、プライマリーバランス(財政の基礎的収支)を黒字化するためには、消費税率を最大26%まで引き上げる必要があると指摘した。


 また、年金においても支給人口が増え、徴収人口が減少することで、2040年までに積立金がなくなってしまうという試算がある。


 国が破綻しない限り年金も破綻はしない。

 しかし、場合によっては破綻したほうが国民の生活は助かるかもしれない。

 年金を存続させるためには増税が必要となり、また支給額を減らすことで年金を維持することは可能ではある。

 年金滞納者から強制徴収することにより、年金を払える程に稼げないからと、仕事を辞め生活保護を申請する者も出始めている。

 増える社会保障費を補うには増税が必要になる。この先どれだけ消費税が増加するか分からない。

 

 しかし、この消費税の増税は、国が自給自足生活者を増加させるための戦略ではないだろうか。

 買うよりも作る方が安くつくとなれば、買わずに自前で作る方が得となる。

 そして作った物を物々交換とすれば、間に現金の挟まない取引からは消費税を徴収することはできない。

 物々交換から地産地消が増えれば地域の活性化に繋がる。


■AIとロボットが増えて収入を減らす人


 ロボットやAIの技術進化で生産性が上がるとともに、多くの人が仕事に携わる時間が減る。

 給与を貰う仕事に携わる時間が短くなり、給与も減る。

 収入が減少する中でどう豊かに暮らすか。

 余った時間で、自治体やコミュニティに貢献して地域通貨を得る、あるいは自給自足や物々交換をする。

 金を稼がずとも物を稼ぐことは可能。

 足りない物は買わずに自前で作る。

 これができれば現金に頼る部分を減らすことができる。年金支給に頼らないローコストライフができればお金が無くとも生きていける。

 そうすれば、貨幣経済の占める部分は自然と小さくなっていくだろう。


■経済の成長に国民の幸せはあるか?

 

 イギリスはEU離脱で揉めている。

 国民投票では離脱派が僅差で多く、イギリス国民はEU離脱を望む人が多かったことになる。

 これには多くのイギリス国民が、グローバル化、貿易の自由化が進むのがよいと思わない、という判断がある。


 歴史上、1920年代から1970年くらいまで、貿易量は世界的に停滞。この間、アメリカをはじめとする先進諸国では、貧富の差が縮小傾向にあった。

 しかし、1970年代以降、グローバル化が進み、貿易量が増加。これで進んだのは、国家間の格差縮小と、国内の貧富差の拡大。

 グローバル化が進めば進むほど、国内の貧富の差が広がることになる。これが貿易量と貧富の差の関係。

 貿易が増えれば増える程に国内の貧富の差は広がっていく。


 世界でも損得勘定にシビアと言われるイギリス人。

 そのイギリス人がEU離脱を選んだ理由には、『これ以上貿易を増やしても、イギリス国民は得をしない、幸せにならない』という計算があるのではないか。

 イギリスでは超党派の議員による『成長の限界に関する議員連盟』が発足している。

 環境的、社会的限界に関わる特有の経済リスクに関する、党を超えた対話の場を作り出し、繁栄を再定義し、成長を測定する国際的な議論に貢献することが目的。


 グローバル化と現在の資本主義の延長上に良い社会があるのかどうか。

 資本主義のアメリカが自国を優先する大統領が選挙で選ばれ、アメリカだけで無く、世界中で、また日本でも自国第一主義が増加している。

 これはグローバル化と貨幣経済至上主義の限界が見えてきたからでは無いだろうか。


■里山資本主義


 マネー資本主義に対抗するのが里山資本主義やフリーエコノミー(無銭経済)運動。現金に頼らないライフスタイルの提唱だ。

 また日本でも必要の無い物は買わない、必要最低限のシンプルな暮らしという、ミニマリストが増えている。


 『ポツンと一軒家』という番組が人気を得るのも、かつての日本の暮らしを見つめ直し、憧れる人が増えているからでは無いだろうか。


 フリーエコノミー運動を立ちあげた著者のマーク・ボイルは、1979年生まれのアイルランド人。現代社会の多くの問題の根底にお金があると気づいた彼は、お金のいらない相互扶助の社会をめざし、金銭をいっさい介在させずに生活する実験を2008年にはじめ、国内外の注目を集めた。

 お金がなくても生きのびられるどころか豊かに生きられることを、身をもって証明しようとし、その公式実験の一年間をユーモラスに描いたのが、初の著書『ぼくはお金を使わずに生きることにした』


 第二作の『無銭経済宣言』では、グローバルな貨幣経済からローカルな贈与経済への方向転換を訴え、お金に頼らない生活の知恵をふんだんに詰めこんだ、実用マニュアルといった書籍。


 著者によれば、


「お金がなければ生きられない、というのは私達の文化が創りだした『物語』『錯覚』にすぎません。人間は自然界とは無関係な独立した存在、というのもまた、さらに根深い錯覚と考えられます。自然界や地域社会との繋がり、生きるに値する人生、持続可能な地球を取り戻すには、私たちが囚われている『お金』と『自己』の神話を解体して、『無銭経済=ローカル経済+贈与経済』に移行するしかないでしょう』


 と、訴えている。

 お金に価値がある、というのは大多数の人間の思い込みがお金の価値を支えている。これは現代版の宗教であり神話である。

 

■老朽化した資本主義


 経済の中でお金はときに血液に例えられる。

 社会の中で売買が増えお金が循環すれば、人体の中で血液が順調に巡るように、健全で健康となる例えに使われる。

 しかし、今の貨幣経済そのものが、老朽化しあちこちが動脈硬化を起こしたように、お金の巡りは悪くなっている。


 これでなんとか血の巡りを良くしようとすれば、自国は平和なまま貿易相手国が何処かと戦争してくれると有り難い、となる。

 私が働いていた電子部品の工場でも、北朝鮮がミサイルを発射すれば、韓国への輸出が増えると仕事が増えた。

 また、北朝鮮から飛翔体が発射された、とニュースが報じられると株価を上げる企業も日本にはある。


 日本が北朝鮮の脅威に晒されれば、アメリカから日本へとイージスアショアに戦闘機など、高額の兵器が売れる。

 目先の貿易での利益を求めれば、地上の何処かで戦争があることが望ましいとなってしまう。


 かつて、日本は太平洋戦争へと突入した。

 アメリカは日本への石油輸出をストップし、アメリカにある日本の資産を凍結。数年で備蓄している石油が無くなる状態となった日本に、アメリカは最後通牒として『ハル・ノート』を突きつける。


 日本が中国から撤退するよう書かれていた『ハルノート』。

 日本が中国から撤退し、石油が無くなり工場が停止すれば何千万人もの国民が餓死してしまう。

 自衛の為に日本は真珠湾攻撃を選択した。


 これは机上の理想論だが、全ての国が自国の生産物と資源で国民を賄うことができれば、輸出にも輸入にも頼らずに国民が健やかに暮らせるのならば。

 足りない物を他所からぶんどってくる必要が無くなる。

 地上から戦争の理由がひとつ無くなるのでは無いだろうか?

 現実と理想は違うとシビアな意見もあるだろうが、人の叡知と技術は現実を理想に近づける為にあるのではないだろうか?


 お金に頼らない自給自足生活が増えれば、世界平和に一歩近づくだろう。


■温故知新


 現代のホームステッダーは、都会暮らしや仕事が性に合わず、田舎暮らしを始め、順調に暮らせることで自信を深めて、さらにのめり込んでいく。


 自給自足の為の知識に経験、情報の不足を補うのがインターネットだ。

『Homesteading Family』は、ホームステッダーたちの知識格差を埋めるために立ち上げられた。

 視聴者は主に昔ながらの田舎暮らしのノウハウを知るために見る。

 コメント欄を見れば、ユーチューバーが何か間違ったことをしていれば必ず、ヒツジやモモの木、トマトの保存の仕方、雨水集めなどの専門家が、問題を解決したり、助言を与えたりする。


 かつての人としての素朴な暮らし方を、最新の電子機器、パソコンやスマホで、インターネットやSNSで情報を得る。

 同じ志の人々と情報を共有し、互いに教え会う。ホームステッダーは温故知新を体現している。


『Homesteading Family』のキャロラインはこう述べる


「わたしたちの時代にはふたつの方向性があります。過去を振り返り、古き良き時代は完璧だったと思う人と、未来を見つめ、これから良い時代が来ると考える人です。わたしたちは、その間のどこかにある、健全でバランスのとれた場所を見つける必要があります」


■最後に


 これから先、貨幣経済は縮小し、経済はマイナス成長となり、内需が増えることは無い。人口が減る中で消費が増えることは無い。

 収入も減少していく中で、ホームステッダーが増えていくだろう。


 足りない物があればできるだけ買わずに自分で作る。お金は物の価値の目安として、物々交換の参考にする。

 これは節約して貧しい暮らしに耐えるのでは無い。

 現金収入が少なくとも、自分で作れる物で豊かに暮らす。インターネットで最新の情報をやり取りする、新しい形の自給自足。

 買わなくてよいものは買わず、お金を稼ぐことに追われない。人が生きることに本当に必要なものを見つめ直す暮らしに。


 日本は衰退しない。衰退するのは都市の暮らしに慣れ、ライフスタイルを変えることができない人達となるだろう。


 令和維新は静かに始まっている。


 日本の夜明けは近づいている。



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[気になる点] また、 すいません。 [一言] 貴方のおっしゃっている様な 生活は、 アメリカの経済制裁や禁輸にも、 強いんですよ。 もっと、 御自分の考えに、 合わせて下さい。 経済制裁や禁輸をす…
[良い点] 今の四十代以下の人は、 貴方のおっしゃる通りにしないと、 生き残るのが、 難しいのでは? [気になる点] 戦争に対する認識に、 間違いがあります。 第二次世界大戦の日本人の 死者数が、 …
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