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オマエ ゾンビ ジャ ナイナ

 ゾンビの群れは人に向っていく。


「リア充め、やつらを倒せ」

「リア充は悪だ」

「そうだ、見つけ出せ、リア充を」

「くいちらせ、リア充を」

「そしてみんなで仲良くハッピー ゾンビライフ」

「ゾンビになればリア充なんて関係ないさ」


 ゾンビは笑い、肩を組み合いながら歩いている。

 街中を我が物顔で通り過ぎて、森も丘も、湖にも闊歩していく。


「お前ら何やってるんだ」


 ゾンビの一人が、ゾンビ同士でくっついている男女を見つける。


「お前ら、ゾンビのくせに何やってるんだ!」

「そうだそうだ!」

「リア充だ!」

「ここにもリア充がいたぞ!」


 ゾンビの目が、二人に向けられる。


「何を言ってるんだ!」

「そうよ、ゾンビだって愛し合えるのよ」

「ねぇ、カーター」

「そうだよ、アンナ」

「そうだ、君の腕、僕がまだ持ったままだったね」

「あら、無いと思ったらあなたが持っていたのね」

「ほら、くっつけてあげるよ。肩を出して」

「恥ずかしいわ」


 カーターとアンナは二人の世界。


「ほら、くっついた」

「ありがとう、愛してるわカーター」

「僕もだよ、アンナ」


 二人は抱き合い、熱い口づけをする。


「なんだあいつらは」

「新種か?」

「やっちまえ」

「あんなのゾンビじゃない」

「そうだそうだ」

「異端者め」


 ゾンビたちは二人に襲い掛かる。


「キャー!」

 アンナの悲鳴が空に響き渡る。

「アンナー!」

 カーターはゾンビたちに取り囲まれて袋叩きにあっている。

「お前ら何するんだ! アンナに手を出してみろ! 僕が絶対に許さないからな」

「カーター!」

 アンナは叫びながらカーターにてを伸ばすが、ゾンビの群れに連れ去られて二人の距離はどんどん開いていく。

「アンナー! 待っていてくれ。僕は絶対に君の事を」

「カーター! 信じて待っているわ。愛しているわー!」


 その二人のやり取りはゾンビの憎悪を増大させ、より多くのゾンビが集まりカーターを痛めつけていった。

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