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闘いは、明日
………。
ドアを閉めるとその場に座り込む。
「………ッ」
初めは気のせいかと思っていた頭痛も、無視出来ない程の痛みへと変貌していた。
「…ぐ、ぅ」
痛みに、意識が飛びかける。立ち上がろうと足に力を込め――
ドサッ。
そのまま倒れると、布津は意識を失った。
…。
……。
………。
どのくらい時間が経ったのだろうか。布津はソファに寝かされていた。
「………むぅ」
あの二人が気付いて運んでくれたのだろう。当人達は見当たらない。帰ったか。
時計に目をやる。もう深夜と言ってもよい時間だった。
…ふと気付く。あれだけ激しく暴れ回っていた頭痛が消えていた。…眠っていたからだろうか?理由は分からないが…。
ソファから起き出し、窓を開ける。そして、普段はあまり吸わない煙草の封を切る。
シュボッ。ジジジ…火を着け、一吸い。
フゥ…。
夜の闇に紫煙が消えていく。
布津はしばらくそのまま、夜の街を眺めていた。