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『TLS 第二話』  作者: 黒田純能介
6/22

任務前


「………ッ!」


ガバッと起き上がる。…どうやらまた悪夢に苛まれていたらしい。…全身汗びっしょりだ。


最近妙だ。今になって悪夢を見る頻度が増えている。


「………。」


布津はソファから降りると、窓を開ける。


秋も終わり、また凍て付く冬がやってくる。


「俺は……」


一つ、呟く。だが考えを振り払う様に頭を振る。


ズキリ。


頭の芯が痛みを発した様な気がした。…まだ悪夢の中にいるのだろうか?


「いや…とうの昔から、か…」


その言葉を聞いていたのは。名残を惜しむ秋の風だけだった。




少し経ち、勢い良く部屋のドアが開けられる。


「イョーウ!…を?」


現われたのは皇と月野だった。


「オマエ、最近起きてるコト多いな?」


布津はチラリと皇に視線を送る。


「別に起きていてはいけないという事でも無いだろう?」


「…ハッハ!そりゃそうだ。っつー訳でメシ買って来たぞ~!」


その言葉を皮切りに皇と月野がビニール袋の中身を広げる。


「………」


「?…大丈夫ですか?顔色悪いですよ?」


黙りこくっている布津。様子が気になった月野が問い掛ける。


「……む。大丈夫だ。…スマンが食事はお前達だけでやってくれ」


布津は二人に背を向けると、例の倉庫へ入っていった。


「変な奴。まぁいいや。食べようぜ裏葉ちゃん」


「はい…」


月野は布津の消えていった倉庫をしばらく見ていたが、やがて目を反らしたのだった。



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