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『TLS 第二話』  作者: 黒田純能介
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伝令


「来たか…」


布津が苦い顔をして、届いた伝令を放り出す。


「はぁ~」


「そうですねぇ…」


皇、月野の二人も表情を曇らせる。


今回の任務は、『CROW』の拠点の一つに敵の襲撃が予想されている為、その迎撃についてくれ、というモノだった。



「仕方あるまい。さっさと用意するぞ」


布津は立ち上がると、倉庫へと向かう。


後に残された皇もグローブを取り出す。


「裏葉ちゃん?」


いきなり肩のサバイバルナイフを抜いた月野を見て皇が言う。


「今度の任務には私も参加します。いつもお二人に任せっきりですから」


「いや危ないって。死ぬかもしれないんだよ??」


月野はニコリとすると、


「大丈夫です。訓練は受けてますし、私だってチームの一員ですから」


皇の目を見てそう言った。


「ん~…じゃあ俺が絶えず守ってあげるからね」


「その時は真っ先に皇さんを滅多刺しにしますからね」


皇は笑顔のまま凍りついたのだった…。




チャキッ。


鍔が鳴る。布津の刀である。


「また、血に染まるが…。済まない。黒鴉(くろがらす)


布津は愛刀の名を呟くと、そっと抜き放った。


刀の重みが伝わってくる。その重さは想いでもあった。


…フッ。


布津は哀しげな笑みを浮かべると、刀の手入れを始めた。


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