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『TLS 第二話』  作者: 黒田純能介
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終わらぬ悪夢


都心部。数多く並ぶビル群の中の一つ。


その最上階の一室に、一人の人物が佇んでいた。


コンコン。ドアがノックされ、秘書らしき女性が姿を現す。


「柊 祐馬が到着しました」


「通せ」


窓際に佇む人物は、くぐもった声で答えた。


少し間があり、柊が姿を現す。


「失礼します…」


「柊」


窓際の人物は振り返る事なくその名を呼ぶ。


「はっ…はい」


緊張が嫌という程伝わる。


「今回の失態、どう責任を取る?」


抑揚の無い、男性とも女性ともつかない声と共に振り返った顔には、真っ白な仮面。口も、鼻も無い。これで目の部分も無ければのっぺらぼうだ。


柊がガタガタと震え始める。


「三体目を破壊され、部下も一人失い、任務失敗。無能とは思わんか?」


仮面の人物が、懐に手を忍ばせる。取り出したのは、大型の回転式拳銃。よく西部劇で見掛けるような銃だが、威力は桁違いの代物である。


「あ……あ…」


最早柊は声にならなくなっていた。


「無能な者は私の組織には要らない……」


ゆっくりと、銃口を柊に照準する。


「この役立たずが!」


ドゴオンッ!!


まるで大砲の様な轟音と共に、仮面の人物の銃が火を噴いた。





数分後。椅子に座る仮面の人物だけが、部屋に取り残された様に下界を見下ろしていた。


振り返ると、デスクの上にあるPCを起動し、ログイン。


多数あるファイルの中から一つを選択し、開く。文字が写し出された。


『強化兵プロジェクト』


画面にはそう表示されていた。更にファイルを開く。NO.6と表示されているファイルの上でカーソルが止まる。


カチカチ…カタカタカタ。


パスワードを入力。画像が表示される。そこには―――



かつて一条が入っていた物と同じ、カプセルに入っている、





布津の姿だった……。





仮面の人物はモニターを眺めながら呟く。


「布津……いや。六体目よ。お前は必ず私の所へ戻ってくる。何故なら、お前は私の作った、」






「『強化兵』なのだから……」




― 第二話 完 ―


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