表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『TLS 第二話』  作者: 黒田純能介
17/22

起死回生


一条が立ち止まる。目の前の男が立ち上がったからだ。しかしダメージは受けているらしく、足元がおぼつかない。



……チャンスは、一度きり。



布津は鉄床に足を踏み締めると、ゆっくりと納刀する。


パチンッ。


小気味良い音を立てて、刀が納まる。


スッと、抜刀の構えを取った。


「……最後だ。俺の刃が届かなければ、この命くれてやる」


布津が目を閉じ、神経を集中する。


ガンッ!…それが合図であるかの様に一条が床を蹴った。


迫る一条。さながら重戦車の様であった。拳を引き絞る。


互いが間合いに入り…インパクトする!


布津がカッ!と目を見開く!


ドガァァッ!!




………一条の拳は、布津の胸に深くめり込んでいた。布津は抜刀状態で硬直している。


先に動いたのは一条だ。拳を下ろすと、布津の横を抜け歩いていく。


「………ガフッ」


直後、布津の口から溢れる鮮血。グラリと身体が揺れ、崩れ落ちる。


―――一条の動きが止まった。


ガツン。両膝を付く。と同時にサングラスが落ちた。


パリンッ。


レンズが割れ、砕け散る。


布津はドサリという音を聞きながら、相手が倒れた事を悟った。


「後は、頼むぞ…すめら、ぎ……」


布津の意識は闇に墜ちていった……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ