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『TLS 第二話』  作者: 黒田純能介
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敵を追って


暗がりの中、皇がキョロキョロと辺りを見回している。どうやら見失ってしまったらしい。無線に手を掛けた。


「こちら皇。裏葉ちゃん、敵がどっちに行ったか分かる?」


少しの間が空き、返事が聞こえる。


『ザザッ……はい。そのすぐ側の階段を登っていってます』


「了解っ!ありがとう!」


皇は階段を見つけると、足早に階段を駆け上がっていった。




…3F、会議室前。笠原の姿がそこにあった。


「…あ。もしもし。笠原です。…してやられました。罠です。…はい。どうしますか柊さん?……はい。分かりました。ではそのように。…はい。…失礼します」


パタン、と携帯を閉じる。



……柊のヤツ、金切声上げやがって…。まぁいい。あの二人は一条が始末してくれるだろ…。



笠原は上がってきた階段とは別の、もう一つの階段に向かおうとした。…その時。


「見つけたぞ!そこを動くんじゃねぇ!!」


皇だった。一気に駆け出す。


もちろん大人しく捕まる笠原では無い。こちらも走り出す。



…何逃がしてるんだアイツは!…こうなったら…



笠原は舌打ちをしながら逃げる。階段を駆け上がり、屋上への扉を強引に開けた。


バァンッ!


やや遅れて、皇が扉を跳ね開ける!


不意に開けた視界と、差し込む光が一瞬、目を眩ませる。


…目が慣れると、追っていた男がこちらに向き直る。皇は扉を出て、男に正対した。


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