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『TLS 第二話』  作者: 黒田純能介
11/22

合流


この管理施設は一階、二階、三階、屋上と計四層に分かれている。セオリー通り布津は下層から索敵をしていた。しかし敵の姿は見当たらなかった。北口にて皇と合流する。


「よう。こっちは何も無かったぜ。そっちもダメそうだな?」


「あぁ…。気配すらない」


布津は無線に手を掛ける。


「こちら布津。月野、聞こえるか」


少し間が空いて、ノイズと共に無線から声が聞こえる。


『ザザッ……はい。こちら月野、どうぞ』


「そちらでのモニターはどうだ?何か映っていないか?」


『ザッ……いえ。特に動きはありません。それと、何台かのカメラが故障してしまって、映像が出ない区画があります』


「そうか…分かった。何かあったら報告してくれ」


『ザッ…了解です!』


プツッ。交信が切れる。布津は無線を懐に収めた。皇が言う。


「いい加減な施設だな…。壊れてもほったらかしかよ」


「いや…敵が破壊した可能性もある」


布津が周囲を注意深く見回す。


「一度戻るぞ。中央通路がある。管制室までここから一直線だ」


「あれ?上には行かねえのか?」


布津がすぐさま切り返す。


「この階層で見当たらなければ、上にいる。もしくは逃げたか。いずれにせよ敵がトラップを張っている可能性もある」


「あ…そっか」


皇は妙に納得した顔でうなずく。布津はそれを見て渋い顔をする。


「訓練で習わなかったのか…?この先、生きていけんぞ?」


皇は苦笑いを浮かべる。


「いや、ちょっとド忘れだよ、ド忘れ」


布津はふう、と溜息を吐くと、管制室へと歩き始めた。


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