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エピローグ
「遠い」
そんなこと関係ない.
気持ちは繋がってるじゃない.
そんなことを考えていた自分をいまなら
叩きのめす事が出来る.
私、田中星は東京に住む彼氏がいる.
自分で言うのもなんだが充実している.
友達も多く、部活でも実績を残し、
成績もそこそこ上々。
しかも
“遠距離”の彼氏がいるなんて.
そんなことを考えていたら授業が終わっていたようだ.
「星!!早く部活行こ! 」
友達の蒼依の声がする.
「ちょっと待ってね」
なんて適当に返して帰る準備をする.
「ねぇ、星、今日さ帰り駅ビルにできた新しいカフェ寄って帰んない???」
まぁ、唐突ねこの子は.
「いいよ」
って言う私も私だけど.
部活が終わり約束通り私達は
駅ビルにできたカフェに行った.
今なら言える.
“行くのをやめれば良かった”と.




