第14話「勝負」
中々、更新することができないかと思います。
ます、他の小説のことで頭がいっぱいで、死神パートナーの内容を忘れてしまいました・・・テヘッ←こんなことで済ませるか!
ということで、未だ理解できない状況ですので、次の話を更新するのに時間がかかるかもしれません。
ご迷惑をかけますが、理解のほどよろしくお願いします。
暑い日差しが降り注ぐ中、私たちは校庭で体育をしていた。
指定の体育着を着用し、みんな先生の前に集まる。
冷たい風が半ズボンと半そでから出ている肌に直撃し、震えるくらいだった。
「では、今日は1000メートル走をします。みんな、適当に準備運動をしたら、あそこに集まってな」
めんどくさそうに先生はそういうと、1000メートル走の場所に向かっていった。
同じように生徒たちもだるそうに、適度に準備運動をし、バラバラと目的の場所へと移動する。
「1000メートル走か、錐音はしたことないんだよね? 大丈夫?」
今まで死神の仕事をしていた錐音だから、当然、したことないだろう。
そう思っていた。
「馬鹿いわないで、それくらいしたことあるわよ」
「えっ、本当に?」
「ええ。でも、随分前の話だけどね」
懐かしの表情を浮かべながら、錐音はざくろのほうを見た。
その瞬間、二人の思い出だったなんて、知るはずもなかった。
目的の場所につくと、出席番号の一から順に走ることになった。
次々と一から順番が迫ってくる。
私は最後の少し前なので、まだ大丈夫だが、錐音とざくろが前なので少し不安なところもある。
「いちについて、よーい――パンッ」
1000メートルという距離を生徒たちが走っていく。
その後ろ姿は負けるもんかという意志が伝わってきていた。
そして、みんなの走る姿を見守っていると、ついにざくろの番がきた。
「いよいよね」
そっと立ち上がり、スタート位置につく。
合図をおくる人はピストルを空に向け、右手をあげた。
「いちについて、よー――」
よーい、と言おうする瞬間、突然、錐音が前に出た。
「き、錐音」
「ざくろ、昔みたいに走る気はある?」
「昔――もちろん、錐音となら」
「そう、じゃあ、走ってる間だけは前みたいに先輩っていいなさい」
真面目に錐音は話す。
「分かったわ。錐音先輩」
「あ、あの、準備は――?」
合図をおくる人が困った表情で、錐音たちに話しかけた。
「二人で記録を測ることにしたから、お願いね」
「あ、はい」
同級生の生徒だというのに、なぜか敬語になっていた。
そんなことも気にせず、錐音とざくろは走る体勢になる。
「いちについて、よーい――パンッ」
スタートの合図がおくられ、錐音とざくろは走り出した。
二人とも無我夢中で、ゴールを目指す。
思いっきり腕を振り、足を動かしている。
だんだんと差は広がり、錐音が一歩前にきていた。
「ハァハァ――」
ざくろは息を整えようと呼吸をする。
そして、数分後、決着がついた。
ゴール地点には、呼吸が乱れている錐音とざくろの姿があった。
ゴール地点にいた先生にタイムウォッチで測られた記録を聞くと、二人、記録用紙に記入をする。
二人が何分だったかは、内緒にしておこう。
「き、錐音。あの、その」
「いい勝負だったわね。ものすごく楽しめたわ。ありがとう、ざくろ」
「はい。今回も負けてしまいましたけど、いつか絶対勝ってみせます」
「その時を楽しみにしてるわ」
二人が話している間に、私の五十メートル走が終わった。
あまりいい記録ではなかったが、よしとしておこう。
その後、どうしてざくろが錐音のことに対して先輩といわなくなったのか、それは死神の学校を卒業したからである。
学校を卒業したら、先輩も後輩もなくなり、みんな同じ位になるそうだ。