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第二章:揺れる信念
災厄は勢いを増し、大地の裂け目から「世界の核」へとつながる道が開かれる。
その中枢で脈動する黒き結晶を破壊しない限り、大陸は崩壊する。
リーファは単身〈八党会議〉の再招集を提案し、8人の代表者に会いに旅をする。
炎の将軍は力なき平和を嘲笑い、水の女王は争いを忌み嫌い拒絶し、闇の参謀は打算のなかにしか動かず、光の聖者は「正義」の名のもとリーファを異端視する。
しかしその旅の中で、少しずつ変化が生まれる。
各地で起こる小さな出会い。
他国を嫌う兵士が、敵国の民を助ける瞬間。
機械派の学者が、自然の芽吹きに涙する場面。
闇の中に見える、ほんの小さな灯り。
「違うからこそ、意味がある。
誰もが正しく、誰もが正しさを持ち寄れる未来が、あるかもしれない――」
リーファの言葉に、8党の代表たちがついに集い始める。