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卒業式 2
卒業式は予定通りに進み、もう次はサツキの主席の挨拶になった。
サツキが壇上へ上がっていく。
サツキが一礼し、前を見据えた瞬間、鐘の音が鳴り響く。
これは、何度も授業で聞かされた緊急事態の音、それも王国最大レベルの。
講堂の扉から箒と一緒に女性が飛び込んでくる。
「緊急事態発生、ルシファー目覚めました。悪魔の大軍を引き連れ市街地へ向かっています。直ちに全員出動してください」
女性が言い終わらないうちにサツキは「スザク」と叫ぶと、燃えるように輝く赤いロックウッドの不死鳥の前足を左手で掴み、講堂にいた誰よりも早く、消え失せた。
「もう、行くわよ。テトラ」
ミヤコは箒を呼び寄せると、箒に跨り、こちらも目の前から消えてしまった。
早い、早すぎる、二人とも。
「キメラさまー。早く来てー」
俺はキメラを呼び寄せると、跨って二人を追いかける。
遠くからバハムート出現、大聖堂へ向かっていますと聞こえた気がした。




