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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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第二部 第45話 ルナの涙の兆し

砂漠の果てに立つ二人の前に、微かに青く輝く結晶が姿を現した。闇夜に映えるその光は、星々よりも鮮やかで、まるで呼吸するかのように揺らめいている。


「……あれが、ルナの涙か」アルトの声には、期待と警戒が入り混じっていた。

ファントムは結晶を見つめながら、冷静に分析する。「ただの宝石ではないわ。これは……強力なエネルギーを放っている。触れるだけで、私たちの心を試すかもしれない。」


二人が結晶に近づくたび、砂の粒が空中で静止し、光の波紋が二人を包む。アルトは意志を集中させ、結晶の力に流されないように心を固める。ファントムもまた、過去の痛みや孤独を思い出す幻影に耐えながら、冷静な呼吸を続けた。


その時、結晶の中から淡い声が響く。

「選ばれし者よ……」


アルトは咄嗟に振り返るが、声の主は誰もいない。

ファントムはその声を聞き、目を細める。「これは……私たちの意思を試している。ルナの涙は、ただ持つだけでは意味を成さない。心の純粋さと強固な意志を求めているのね。」


アルトは拳を握り、心の中で決意を固めた。「俺は、もう誰にも裏切られない。誰のためでもなく、自分のために、この力を手にする。」

ファントムも小さく頷き、静かに付け加えた。「私も……私自身の道を選ぶために、この力を受け入れる。」


結晶の光が二人の胸に流れ込む。瞬間、砂漠の空気が震え、周囲の空間がゆがむ。過去の記憶や感情が渦巻く中で、二人は互いの存在を頼りに踏みとどまる。


光が収まり、砂漠は再び静寂に包まれた。しかし二人の胸には、確かに新しい力と、新しい絆が芽生えていた。

「これが……ルナの涙の力の一端か」アルトは呟く。

ファントムは鋭い視線を遠くに向け、「まだ試練は続く……でも、私たちは共に進む」と言った。


遠くの砂丘の影が微かに動く――次の試練が、すでに二人を待ち受けていることを告げながら。


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