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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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第二部 第12話 ― 記録の扉 ―

静寂の中、ルナの涙は淡い青光を放ち、回廊の壁に浮かぶ古代文字が揺らめき始める。

 アルトとファントムはその前に立ち、互いに無言のまま視線を交わす。


「これは……読めるの?」

 アルトが尋ねる。


「条件さえ揃えば、結晶は記録を映し出す。私たちが選ばれし者だからこそ……」

 ファントムの声は冷静だが、その目は光を宿していた。


 二人は手を伸ばすと、ルナの涙の光が彼らの意識を包み込む。

 脳裏に映し出されるのは、太古の地球と異星の間で交わされた「契約」の映像。


 青い光の海に、異星の存在が浮かび上がる。光の精霊のような存在は、人類の代表と握手を交わす。

 契約の内容――未知のエネルギーを共有し、宇宙の均衡を守るための約束――が二人の前に現れる。


「……これが、ルナの涙に封じられた記録なのね」

 ファントムが呟く。

 その瞬間、回廊の壁が震え、光が鋭く二人を照らす。


 アルトは心の中で考える。

 “この力を手に入れれば、過去の裏切りも、失われたものも……すべて取り戻せるのか”


 しかし、ファントムは彼を制するように手を置く。

「それは力じゃない……使命よ。私たちがここにいる意味は、記録を守ること」


 その言葉と共に、光の中に新たな映像が浮かぶ――

 人類と異星の間で生まれた戦争の痕跡、崩壊しかけた文明、そして失われた都市の姿。


 アルトとファントムは息を呑む。

 ただ力を手に入れるだけではなく、この記録を読み解き、宇宙の秩序を再構築すること――それが選ばれし者の使命なのだ。


 しかし、静かに影が近づく。

 今度は黒い影ではなく、物理的に現れる敵の気配。

 回廊の奥、薄暗い闇の中から、一人の影が姿を現す。


「……ついに来たか」

 アルトが低く呟く。


 ファントムは剣の柄に手をかけ、目を光らせる。

「記録を狙う者……私たちの前に立ちはだかる、次の試練ね」


 二人は息を整え、戦闘態勢に入る。

 青い光の中、物語は次の局面へと進み始めた。

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