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影の盗賊(シャドウ・シーフ)  作者: A-LIGHT(I lie)


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544/648

第402話 「おばあちゃん」

 沈黙。


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 誰も動かない。


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# ◆クロ


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『……まだ増えるの?』


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# ◆セラ


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『家系図が宇宙規模なんだけど!?』


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# ◆ゼロ


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「終わりが見えないな」


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# ◆アルト


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◆笑う


「終わらねぇ方が面白い」


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# ◆最初の夜


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◆小さく


『母さん』


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◆続き


『まさか……』


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# ◆母


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 苦笑する。


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◆小さく


『たぶん』


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◆一言


『怒ってる』


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# ◆昼


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 青ざめる。


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◆小さく


『嫌だぁ……』


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# ◆空


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 巨大な眼が泳ぐ。


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◆小さく


『私も嫌だ』


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# ◆クロ


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『空さんも!?』


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# ◆静寂


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 その時。


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 世界全体が、


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 ふわりと揺れた。


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# ◆異変


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 空間が壊れるわけではない。


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 時間も止まらない。


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 ただ。


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 全員が、


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 自然と姿勢を正した。


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# ◆ゼロ


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「なんだ……?」


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# ◆ノワール


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 帽子を取る。


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◆小さく


『来られましたか』


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# ◆アルト


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「知ってんのか?」


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# ◆ノワール


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◆微笑み


『ええ』


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◆続き


『大恩人です』


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# ◆光


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 一人の老婆。


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 白い髪。


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 優しい目。


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 どこにでもいそうな、


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 小柄なおばあちゃん。


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# ◆おばあちゃん


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◆微笑み


「久しぶりだねぇ」


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# ◆空


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『お母さん!』


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# ◆母


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『お母様』


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# ◆最初の夜


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『おばあちゃん』


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# ◆昼


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『おばあちゃん……』


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# ◆暁


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 ぺこりと頭を下げる。


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◆小さく


『初めまして!』


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# ◆おばあちゃん


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◆笑顔


「元気がいいねぇ」


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◆続き


「可愛い孫だ」


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# ◆暁


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『孫!?』


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# ◆クロ


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『もう何世代目!?』


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# ◆おばあちゃん


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 ゆっくりアルトを見る。


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◆小さく


「ほう」


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◆続き


「この子かい」


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# ◆アルト


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「?」


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# ◆おばあちゃん


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 ニコニコ笑いながら。


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◆一言


「盗人」


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# ◆アルト


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「怪盗だ」


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# ◆おばあちゃん


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◆笑う


「同じさね」


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# ◆ノワール


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 吹き出す。


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◆小さく


『言われましたな』


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# ◆おばあちゃん


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 アルトの頭を撫でる。


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◆優しく


「優しい顔になった」


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# ◆アルト


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「会ったことあるのか?」


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# ◆おばあちゃん


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◆微笑み


「あるとも」


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◆続き


「まだ生まれる前にね」


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# ◆全員


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「……?」


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# ◆おばあちゃん


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 優しい目で、


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 アルトを見る。


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◆小さく


「ようやく会えた」


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◆続き


「最後の怪盗」


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# ◆静寂


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# ◆ゼロ


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「最後?」


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# ◆ノワール


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 笑顔が消える。


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◆小さく


『まさか……』


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# ◆おばあちゃん


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 静かに空を見上げる。


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◆一言


「時間だよ」


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# ◆ラスト


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 宇宙最古の存在。


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 彼女が告げる、


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 避けられない時。


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---


 そして、


---


 怪盗アルトだけに託された、


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 本当の最後の仕事。


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---


――続く。


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