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その16

Y:あのぉ。

T:はいはい。

Y:来たはええけど、何から話そうや。

T:何からでもええよ。

Y:頭の中、もう無茶苦茶なんやけど、どないにかならんでしょうか、ね。

T:どないしたんよ。

Y:色々なことがありましたね、語るんも面倒臭いんですよ、本当は。

T:ほな、あれしようや。わしがイスラエルとガザ地区に関する問題について熱く語るから、それ聞いてくれるか?

Y:なんでな、そないに重たい話を持ってくるねん。ユダヤ教徒とイスラム教徒の両方を敵にまわすようなことはやめなはれ。

T:なんでもええけど、戦争は終わらんねぇ。

Y:それ言うたら、ロシアとウクライナもまだ戦争終わってへんやないですか。

T:いつまで続くんでしょうね。

Y:熱く語るんや無かったんですか?

T:無責任に語るんはやめとこう。言うか、もうちょい早うに止めてくれよ。

Y:止めること前提やったんかいな。

T:当たり前や無いですか。

Y:話飛ぶんやけど、何日か前にさ、ネットでニュース読んどったんやけど、山原やんばるで鹿が見付かったみたいよ。

T:山原で?

Y:具体的に言うと、県道二号線を車で走っとった人が、偶然出合うたらしいけど、立派な角がある鹿で、写真一枚しか無いみたいやけど、何故そこに鹿がおるんか、謎になっとるみたいやで。ただ体格からケラマジカかもしれないと、推測されとるで。

T:県道二号線って、具体的にどこら辺を走っとるんや?

Y:国頭村の与那、辺土名よりも北に有る集落やな。国道五十八号線から東へ伸びて、県道七十号線に出合うて、安田あだの集落を結んどるんやな。今回、鹿が見付かったんはネット上の地図を見る限りやけど、与那に寄ってるかな。

T:まだ捕まえては無いんやな。

Y:捕まえてなくて、写真一枚で誰かが持ち込んだんやないか、とか、そないな憶測がネット上で行き交っとって、この先、どないなるんか、まだわからへんよ。

T:那覇とか豊見城で見付かったんやったら、ケラマジカが海に飛び込んで、自力で泳いだか、潮の流れに乗ったかで、ある程度説明つくやん。慶良間諸島でさ、数が多くなって新天地を目指して海に飛び込んで、流されちゃったよ、でも、命は助かりました、的な。

Y:そないな言い方したら、海に飛び込んでそのまま流されて、陸地に辿り着かんと、疲れてもうた鹿も居るかもしれへんわけやな。

T:あんまし可哀相なことは考えたくないけど、そないな鹿も一頭や二頭は居るんちゃうけ。

Y:そいでさ、今回山原で見付かった鹿は自力で泳ぎ切ったんやろうか。

T:今、話を聞いた限りで思うんは、那覇とか豊見城とか、その辺で上陸して、夜陰に乗じて北上したんか、そない思てんけど、どこかで誰かに見付かりそうやん。

Y:それこそ北谷とか嘉手納辺りで誰かに見付かりそうやな。

T:それ以前に那覇とかでも見付かりそうやん。

Y:確かに。

T:極端かもしれへんけど、潮の流れに乗って名護とか、本部辺りまで流されて、その辺で上陸して北へ行ったとも考えられるし、いずれにしても素人がなんやかや言うてもしゃぁないんちゃうけ。あとは人為的で無いことを祈るだけだよ。

Y:言いたくは無いが、同じ国頭村の謝敷でさ、本土から鹿を五頭持ち込んどった人達が居るとか居ないとか、そないな話も有るんやな。去年の十一月までに五頭とも亡くなっとるとか、で。

T:その五頭は除外してええんやな。

Y:そない言うてはるから、大丈夫やないか。

T:でも、慶良間諸島言うたら猪が勝手に増えたとか、その話を思い出してもうて、なんか、あかんし。

Y:そっちを思い出すんかい。

T:あんたは何を思いだしたんよ。

Y:潮の流れってところでさ、戦争中に伊江島が艦砲射撃に遭った時、島の人が泳いで本部へ逃げようとして、誰一人泳ぎ切らんかったって話を思い出したよ。

T:なんでそっちを思い出すかな。あの辺の海って確か、急に深くなって流れが激しいなるとか、そないな話や無かったか?

Y:随分前に習った話やから、もう忘れたよ。でも、伊江島フェリーが結構エンジン回して渡ってたんは、今でも覚えてるよ。

T:変なことだけ覚えとるんやなぁ。

Y:なんにしても、偶然雄の鹿が一頭、山原に居たってことで済めばええけどな。

T:これ以上、考えるんはやめとこうや。

Y:そやね。でも、早う捕まえてなんとかせな、雄が一頭でも、なんかおかしかろう。

T:まぁ、確かに。

Y:長々と関係無い話になってもうたね。

T:そう言えば、先週の土曜日とか出てくるとか思とったけど、なんかあったんかいな。

Y:先週の土曜日はさ、夜、Windowsの更新プログラムのダウンロードとインストールがあったんよ。まぁ、そこまでは良かってんけど、その更新プログラムが大きかったようで、終わったんが午前二時か三時で、そっから細かい調整やらで、気ぃ付いたら午前五時やん。さすがに寝れるかな、そない思て布団に入ったけど寝れへんし、調整の続きもあったから布団から出たんは午前六時で、結局、晩ご飯早めに食べて、お薬飲んで寝たんよね。日曜日。

T:なかなか治らんですか。

Y:素人が無責任に調べても仕方無いんやろうけど、Wikipediaとかで不眠症とか、睡眠障害とかの記事を読んでも、怖くなる一方やし、このまま一生抱えるんかって、日に日に不安にはなってるよ。取り敢えず、今日も午後から病院行って、一か月分のお薬貰てくるよ。

T:悪いね、話を聞くだけしかでけんで。

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