その15
私:あのぉ。
友:はいはい。
私:今週もなんとか、無事に終わりましたよ。
友:良かったですね。
私:当たり前のはずの一週間やのに、なんか疲れる日々やし。
友:まぁ、病んではるんやし、しゃぁない、言うことで。
私:しゃぁ無いんでしょうねぇ。
友:何事も無い一週間やったですか。
私:無かったわけやないんやけど、取り敢えず無事に過ぎたよなぁ。
友:なんかあったんですか?
私:三日前か四日前か忘れたけどさ、平日の夜中に目ぇ覚めたんよ。トイレに行きたいわけでも無いし、すぐに眠れるとか、そない思たんやけど、寝れんままに三十分ぐらい経ってさ、さすがにあかんし、どないしよ思て結局、以前ドラッグストアで買うた睡眠導入剤があったから、それ飲んでんけど、無事に寝れて、朝六時に起きれたんよ。
友:それは普通に良かったねって言うてええんか。
私:市販の睡眠導入剤飲もうとした時にさ、これが理由で朝起きれんやったらどないしよ、そないは思たけど、寝れへんかって、そのまま朝迎えるんも嫌やったし、博打みたいで嫌やってんけど、寝やんと仕事行く方が怖かったし、それで一か八かで飲んだんよ、睡眠導入剤。
友:なんか、それなりに怖い話になっとるなぁ。
私:その後は何事も無く過ごしとるけど、でも、怖いよな。
友:まずは無事で良かったよ。
私:二週続けて、体調崩して仕事休んだら、さすがにあかんやろうし、休まずに済んで良かったよ。
友:良かった、と言うことで。
私:話は少し飛ぶんやけど、こないだ、先月末の日曜日にさ、ふと思ったことがあったんよ。
友:はいはい、なんでしょう。
私:前の晩にさ、コーヒー淹れといて、蓋付きのマグカップにでも淹れて置いといて、翌朝に飲んだらシャキってするんやないかって、試したけど、美味しくないコーヒー飲んで、朝から気分悪かったって言うだけの話やな。
友:意味がさっぱりわからんし。
私:わからんでもええよ。黙っとっても良かってんけど、あまりの馬鹿馬鹿しさに、黙っとったら、逆に隠し事しとるみたいで嫌やったし、取り敢えず話したら、どないでもようなってきたよ。
友:普通に朝、コーヒー淹れたら宜しいやん。
私:休日の朝やったらさ、ゆっくり豆ひいて、お湯沸かして、コーヒー淹れるけど、平日の朝ってバタバタするだけで、コーヒー淹れる気ぃ起きへんやん。でも、コーヒーのカフェインで頭シャッキッてせんかなって、思たんよ。
友:カフェインの量って、素人がわかるもんけ?
私:わしもさっぱりわからんよ。
友:それやったら、お茶とか紅茶を茶場多めに淹れて飲んだらどないや。少なくとも豆挽く手間は無いやん。茶葉を茶漉しに入れたら済むんやし。
私:なんか普通に贅沢な話やな。茶葉多めって。
友:まさか朝からお湯沸かすんが手間やとか言いなや。
私:朝、お湯沸かして御茶飲んどるんはあんたも知っとろうに。でも、茶匙二杯三杯の御茶って贅沢やなぁ、思とるだけよ。
友:確かに贅沢やなぁ。
私:も一回、話飛ばして宜しいですか?
友:どこへなと飛ばして下さい。
私:こないだ病院行ったやないですか。
友:はいはい。
私:そん時にさ、今さらやけど、待合室に棚があって、小冊子が置いてあることに気ぃ付いたんやな。
友:今頃?
私:意図して目を背けてた部分もあるけどさ、やっぱり一回ぐらいは読んどかなあかんのかなって、手に取ったんよ。
友:それで?
私:注意事項なんかも書いてあってさ、一時的な物忘れとか、お薬への依存とか、お薬を止めると不眠の再発、日中の眠気、転倒やら骨折やら、色んな注意事項が書いてあってんよ。
友:他には何が書いてあったんよ。
私:他に気になった点と言えば、入眠困難の話かな。布団に入って三十分以上寝るのにかかるのは、入眠困難とか言うらしいねんけど、思えば子供の時から寝るの下手やったなぁ、思てさ。
友:そうなんや。
私:電気消して、布団に入って、真っ暗な中で天井眺めとって、それが普通やと思てた部分もあるし、一方で父親と弟は布団に入ったら数分でいびき聞こえてきたし、この差はなんやろうって思てたけど、そないなもんかって気にもせんかったけど、今になって答えがわかったって感じかなぁ。
友:でも、いびきもあんまし良くないって、聞いたことあるで。
私:今のわしに言われても知らんし。今は自分で手一杯やで。
友:そりゃそうやろうけど。
私:夜中に目が覚めるとか、早朝に目が覚めるとか、そういう事も書いてあったけど、今の処、それは無いしなぁ。
友:さっきの話やと、夜中に目ぇ覚めたんは一回こっきりやもんな。
私:先週の週末、金曜日の夜、お薬飲まんやったんよ。そしたら普通に朝まで起きとったよ。
友:そう言えば、夜中にガサゴソしとったよね。
私:害虫みたいに言い無いや。最近溜め込んどったこと、ちょっとだけやけど、片付けとったんやんか。
友:そいでずっと起きとったんやな。
私:さすがに午前四時過ぎたときに、一回布団に入って電気も消して、身体休めよう思たけど、目はぱっちりあいとるわけやん。二時間ぐらいして諦めて布団から出たわけよ。そのまま一日が過ぎて、アッと言う間に午前二時やん。
友:それでも寝れへんかったんやろ。
私:何が悪かったんか知らんけど、丸一日経ってまだ目ぇだけぱっちりあいてるやん。頭ん中は何もする気無いのに、ボーってしながら起きてるやん。さすがにあかんは思て、薬に頼って寝て、目が覚めたら日曜日の午前十時を過ぎた頃やったんかな。あのまま起きとったら逆に午前十時ぐらいに寝とったかもしれんけど、それで昼夜逆転したら、夜お薬飲んでも寝れんやったらどなしよとか、そっちが怖いやん。
友:取り敢えず昼と夜が入れ替わらんようにせなあかんよな。
私:夜更かししたいとか、そない思たときには午前一時や二時に力尽きて寝てまうのに、寝なあかんときに寝れへんってどないなっとんねん。
友:夜更かししたいときってあったん?
私:最近の話や無いよ。何年か前、夜更かしして作業したいとか、そない思ても力尽きる自分が居って、夜更かしでけんような年かと諦めたけど、今は逆に寝かせてくれよ、と。
友:何が災いしたんやろうな。
私:素人が言うたらあかんやもしれへんけど、なんか栄養が足りてへんのかなぁ、そないも思とるんよ。食いもんはずっと自炊やし、似たもんばっかし食べとるから、極端な変化は無いはずなんやけど。
友:積年の偏食が崇ったとか?
私:それを言われたら、なんとも言い返せへん。
友:取り敢えず、そろそろ寝ようぜ。
私:そないな時間け?
友:日付変わっとるがな。




