表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
楽しいこと以外全部ウソの叙事詩   作者: ばんだな
第1章 レジェンド オブ ヤハウェのために
18/64

#18 レジェンド オブ ヤハウェ 前編

#18


振り返るとそこにはゲイリー・オールドマンや銀河万丈?

いや大竹まことくらいにしておいた方がいいか?

白髪と白髭が渋くマッチした、いかにもなイケおじが私の目の前にいた。

眼があるのかないのかはわからないけど、とにかくいかつい顔をした全然ギャグを言わない高田純二みたいな男が「あえて言おう、カスである」の発信者のようであることだけはわかった。

ただ未知で怪しいとされているおじさんスペック持ちにも関わらず不思議と恐怖感や不信感はなく「こんにちは、あなたはどちら様ですか?」と私は気さくに無邪気にナチュラルに自分の思考をそのまま彼に向けた。

すると彼は「吾輩は地球の形態を司る七柱の惑星神霊が一人、ヤハウェとして知られる一神教の神である」のラインのような吹き出しに「お待ちしておりました」というオーラのような色彩を添えて返事をしてくれた。

どうやらこの手のやりとりが今の私と彼のいる領域ではデフォルトのようだった。

だから私の“イケおじかよ!”という印象の思考が言語や文字ではないけれどオーラのような何かを帯びて私たちのメッセージは交換されるようだ。


そして、そのオーラはこの領域の空間とリンクすることで色彩が漂っている。


オーラは生き物のようだった。

色や形を様々に変える彼らが私の感情や想いに反応しているその通り道が色彩となっている。

それがこの領域のことわりなのだろうことは辺りを見渡せば一目瞭然だった。

どことなく見覚えがあるような無いような絶世の世界の中に私はいた。

天使と堕天使とが雑談をしている居間の外はさっきまで宇宙空間のような虚無に覆われていたはずなのに、いつの間にか私の認識する空間は虹色のコントラストがあらゆる方向で確認できるくらいにファンタジックな空をパレットにしてまるで風の軌跡を描くかのように次から次へとあらゆる現象に色彩が付与されていく、美しいという他ない景観のコントラストを塗り上げている。

それを「シルフたちが吾輩の理想に共感しているのです」とヤハウェは言った。

ヤハウェの理想が具体的に何なのかはもちろん見当もつかないが、その理想のスケールが宇宙を虹色に染め上げるほどのものであることは馴染みのない私でも直観でき、おそらくそのスケールがこの空間における何らかの法則にまで及んでいるのだろうと思わせる支配力をヤハウェに感じていた。

その感じと同時にヤハウェは「実際は虹色ですらない」ことの色を伝えてきた。

いや、虹色というのはある種の比喩であって・・・とも思ったが、その比喩表現についてもヤハウェはバカ丁寧にSFチックなモニター付きで解説してくれる。

要は肉体の脳である目で認識できる可視光以外の色彩でこの領域は現象化されていることから、その意味で今私が「色である」と呼んでいる彩は色彩ですらなく・・・とナチュラルに何かが始まったと思った時には自分という視点のような位置がいつの間にか自分ではないけれど自分のものやことであるかのような理解が降りてくる・・・


かつてシルフはエリシオンと呼ばれる神界の音色そのものであった。


神界の音色とは文字通り音楽のことである。

そのメロディは神界の空気のように漂うことでシルフたちは自ら神霊に吸い込まれることを好み、神霊の一部となることで自らが神界を担う存在であるための権能である音楽とメロディを誇っていた。

シルフたちの奏でる音楽は色となって神霊の意志を体現する空間となる。

シルフたちは神霊に使役されることでの神界の寵愛を呼吸としていた。

そのことは宇宙を満たすエーテル界のシルフたちも同様だった。

神霊の存在する階層空間のことをエーテル界と呼ぶのだが、そこではありとあらゆる生命の記憶と胎動のための叡智の権能を背後とした生命の光が空気と親和し、光のエーテルとなってシルフはその振動をエネルギーにあらゆる創造の自由をエーテル界においても有していた。

しかし現在は地球の光と風の因子として人間とともに下界に堕ちている。

もちろん光と風がシルフなのではない。

光と風はシルフがエーテル界の存在であることによる影である。

これはシルフ以外の精霊も同様に地球現象として降下している。。

土のグノームも水のウンディーネも火のサラマンダーも皆元素と呼ばれる現象となることで、神界でも天界でもない地球という惑星の一部として分離し、現在は惑星神霊の指揮の下、人間たちに関わる天使の眷属として全ての生命の秩序を担う自然と呼ばれる存在となって人間との活動を“影として”共にしている。


つまり、光や風、土や水、火やエネルギーの要素の全ては彼らの影であるということだ。


人間の中での見霊者や秘儀を行う者は彼ら精霊を自然霊や元素霊と呼んでいる。

彼らのようにシルフたちが本来はどこに属し、地球環境においてどんな役目を担い、人間との関係が如何なるものなのかを知る召命者があなた方の時間軸においてもごくわずかに存在するようですが、多くの人間の心魂にとってシルフたち四大精霊は虚構と見做されることで人間たちの幻想を悪夢へと変える一躍を担うことを余儀なくされています。

そのことで人類と精霊の自然環境は概ね悪意の相互関係として導かれている。

いわゆる人間が人間だけを信頼する社会と大自然の極性のことである。

これらの関係はあらゆる個々の現象に反映されています。

またそれらの認識を取り結んでいるのが人間の心魂を観察している自我的思考であることもこの段階で一応添えておきます。

好んで隠れてはいるが精霊であり妖精たちは人間たちの感謝や喜び、楽しい思い出等を養分としながら常に共にあるため、逆にその贈り物にも等しい人間の前向きな心魂が自然に向けて与えられないと元々人間への道徳と責任感を持たない悪戯な妖精たちは容易に悪意を抱くのです。


それらの“影”が現在のあなたの世界である地球の認識を相互的に創造しています。


例:宇宙/夜の「黒」は死者から生命を通じて心魂的な生者へのサイクルの象徴

▶︎黒=石炭のように生命がない状態➡︎生者が生者として認識のための精神の働き

▶︎死者=黒の背後で輝いている存在➡︎鉱物の本質として進化の末端を担っている

▶︎精神=死者(鉱物)の輝きを投映➡︎前世の影がひかりとなって黒(死者)を像形成

Ans:自然界の可視光は全て宇宙の黒を起点とした像(像=目に映る形/オブジェ)

➡︎物質(宇宙)=可視光外の背後が色彩の全てに対照的に存在する排出対象(像)


例:地球の「緑」は生命はあるが心魂や精神を持たない植物の放つ色(本質は赤)

▶︎緑=生命の死んだ像(植物)➡︎植物の本質はエーテル体で木、葉、花ではない

▶︎植物の本質=緑の背後で輝いているのは生命エーテル➡︎鉱物の進化を助ける生命の働き

▶︎生命エーテル=生命体の影➡︎生命エーテルは死者の黒の影響下で赤く輝く(緑=死)

Ans:自然界とは死んだ領域であり、植物の緑の物質体(葉緑体)はその象徴

➡︎植物=人間が過去に排出した存在として地球環境化(像)、人体内では病原菌化


例:人間の「肌色(桃花色)」は心魂の生きた像の放つ色

▶︎桃花色=人間/動物の肉色➡︎動物の本質は生きた心魂で生命の影として肌色を持つ

▶︎動物の本質=肌色の背後で輝いているのは心魂アストラルの青➡︎内(収束)への力

▶︎心魂アストラル=心魂体の影➡︎心魂ある動物/人間に生命アカが背後から影響

Ans:生命が心魂を通じて自然界に現れているのが肌色でありその背後が青の心魂

➡︎動物=人間が過去に進化を選ばなかった成れの果て(像)、人間の感情体の影


例:光の「白」は人間の精神の心魂的な像として個我(霊)の体験を照らしている

▶︎白=生きた精神の像➡︎明るさの中で自己を認識する精神を持つ人間の放つ色

▶︎精神の本質=白の背後で輝くのが精神➡︎外へと広がる境界線を持たないエネルギー

▶︎精神(自我)=前世(霊/個我)の影➡︎心魂の要請に応じ輝いているのが「じが

Ans:心魂の本質である青を背後に白(物質光)として変換されているのが精神

➡︎人間=一個の精神である個我がある限り鉱物、植物、動物、精神界が人間


このようにあなた方の物質領域で色と呼ぶ現象は絶えず背後に“影”があります。


影とは文字通りに太陽があって影がある関係性のことで、影は像によって創造されているのではなく、太陽でありその空間の法則上の様々な干渉の下に現象化している、それは物質として認識している対象そのものもまた影であり像に過ぎない、という意味及び象徴です。

あなた方の知性で言う映像が色彩で構造化されているように、あなた方の認識もまた色彩によって様々な現象が立ち上がっています。

その原則は吾輩たち神霊の世界もあなた方の地上の色彩も同様です。

色彩という波長は音という振動が奏でています。

ただそのスペクトルの階層の理解が違う。

それを吾輩たちは権能と呼んでいるのである。

例えば、現実の一つ手前は色彩の本質である“輝くもの”による存在が色の見え方を吾輩にとってであり、あなたにとっての認識でありとを決めています。


このことを人間の進化段階の鏡である物質/像(宇宙=影)▶︎植物/像(生命=影)▶︎動物/像(心魂=影)▶︎人間/像(自我/霊=影)の順で記述してあるのでチェックしておいてください。


ここで言う像とはカタチやその性格のことで現実ではない、という意味です。

例えば、肖像画の人物やその印象は本物の人ではないので現実ではないですよね。

あなた方が対象として認識し、知覚し、理解している他者や物体だけでなく、それらを観察しているその性格さえも過去の対象から派生した認識方法という名の知性の幻影なので像であり影なのです。

あなた方がキャラや仮面と呼んでいるものです。

あなた方人類の叡智はこれらをことを表象と名付けています。

色彩だけでなく、物体の対象だけでなく、自分という現象を出力している人間さえも知覚による表象存在なのです。

早い話がイメージなのです。

そのイメージという表象は肉体も魂も霊をも超えたどこかから到達しています。

色彩の全てが背後の影響を受けて自然界に出現しているように、それをカタチがあって色がある、と知覚し認識している人間の感覚さえも像という現象であり、その本質は影として隠されてはいるもののいくつかの階層となってあなた方の自然界を背後から貫いています。

その順番は大きく三つの階層が人間の四つの段階を構成しているのです。


【影を投げかけるもの】➡︎【輝くもの/あるものの本質】➡︎【像/想像/現象/現実】

   心魂(青)       精神(人間/霊)        白

   生命(赤)       心魂(動物)        桃花色

   死者(黒)       生命(植物)         緑

   精神(黄)       死者(鉱物)         黒


あなた方が現実で観察している現象で単一的に存在しているものは皆無です。

全ての現象は空間において横と上下を見渡しても関連が無いように見えて、その存在の本質的で潜在的な奥行きの部分において絶えず先行する存在の影響を受けることで顕在化しています。

あなた方人間も現在の家族や身内だけで繋がっているのではないのです。

遺伝子は横のつながりを象徴しているに過ぎない生命体エーテルの影です。

その生命体エーテルの影によって展開されている皮膚の内側は亜空間となっています。

人間の目と脳には血液に浸された臓器に見える内部は鉱物や植物、動物の持つ色やカタチと同じようにその本質として輝いている存在が星晶アストラル体である宇宙に適したものとは違ったフォームで人間の人体内に収まっている。

また別の言い方をするのであれば、あなた方肉体を持つ人間の人体内環境は外部として認識されている地球環境には相応しくないことから隔離的に分断されている構造を進化に基づいた宇宙を含んだ自然体系そのまま提供している。

文字通りそのままである。

だから、もしも宇宙のことを知りたければ人間を知れば良いのです。

逆もまた然り、もしも人間のことを知りたければ宇宙を知れば良いのである。

宇宙とはあなた方にとっての生存圏の外であることから死の領域です。

だから遠いのです。

それは霊的な宇宙存在である吾輩たちにとっても同じことなのです。

宇宙と隔絶された“黄泉”の像としての地球は人類の知る宇宙と同じくらい遠い。

だがしかし、同一の存在なのです。

互いにとって一部なのではなく同一なのです。

だからこそ、腹立たしくも厄介なのはその重く汚らわしい領域においてさえも、吾輩たちの神である根源の叡智はシルフを含めた四種の精霊をあなた方人間が元素と呼ぶ現象の背後の存在へと換えて、人間という存在が我々の理想の礎に沿うよう地球という惑星を進化の拠点にし、その創造のプロジェクトに勇んで吾輩も参画していたのにである・・・


あのカス共が吾輩の寝首を襲いあなた方の自我を掠め取って行きおったのです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ