がんばる……かも
「王都!!」
「いやいや、賑わってるね〜」
「他の街と比べても王都は別格っすね!!」
「旅館は決まってるから場所だけ教えておくね」
アルカさんから泊まる旅館の場所を教えてもらってそれぞれ解散する。
観光だったり人それぞれにやることが違う。
俺ものんびり歩いて屋台で出てる食べ物を買い、食べ歩きをしながら色々見て回る。
戦闘は楽しいけど、積極的に戦闘に出向きたいわけじゃないからな〜。
どっちかというと、戦闘をする場面で楽しむだけでそんな場面にならなきゃ戦闘はしないんだよね。
んー?
たまに通り過ぎる人の中にちょっと戦闘が出来そうな人がいるね。
普通とは違う、戦闘だけに生きてるような人達が。
まあ戦う事なんてないだろうから気にしない気にしない。
今はたらふく食べ物を食い漁りましょうか。
「はぁ、食った食った。 そろそろ時間だから旅館に戻るとしようかな」
あれから数時間が経ち、時刻はもう夕方に近いので1度旅館に戻りログアウトをして現実の方での夕飯やお風呂を済ませておかないと。
明日は日曜日だし、まだまだゆっくりしていくつもりだからな〜。
「大変だ! 飛脚屋のゴン太が足を折っちまったってよ」
「なんだって! 数日前に春吉が風邪引いたばっかだろう!」
「飛脚屋はこれからどうするってんだい。 ウチは代々あそこの飛脚屋を頼ってるっつーのに」
「そんなこと言ったらこっちだってそうだよ! 潰れなきゃいいけどね、元々人手が足りてない仕事だからね」
飛脚屋……飛脚……あぁ、運び屋みたいなもんか。
今日は時間的にキツいけど、明日寄ってみるか。
何も予定が入ってなくてよかった。
「ご馳走様、ノアさん」
「お粗末さまでした。 私はお皿を洗って片付けたら帰りますね」
「今日もありがとうございます。 明日から数日間休みでしたよね」
「はい、休みを取らせてもらってます」
「楽しんでください」
「ありがとうございます」
お風呂も入ってノアさんが作ってくれた夕飯を食べた。
これでやること終わったし、とりあえずちょっとだけ夜の王都の風を楽しんで今日は寝ようかな。
王都でお世話になる旅館も雰囲気があっていい感じなんだよね。
居心地は最高だよ。
そんなことを思いながら広間に足を運ぶとちょうどギルドのみんながいた。
「こんな時間に皆集まってるだなんて、珍しいこともあるもんだ」
「それがね、【鴉】から情報があってね」
「【鴉】から? どんな内容が?」
「せっかくだから僕から話そうか」
いきなり知らない声が横から聞こえた。
ソイツは全身真っ黒で窓があるすぐ横の壁に立っていた。
「僕は情報屋、クルック・セフト。 よろしく頼むよ、【高天原】の皆さん」
タイトル適当なのはほっといて