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マンチェスターに向かって  作者: タカハシ
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日常

 2009年9月21日、僕はあるサッカー場のスタンドにいた。

 スタンドは地鳴りのような揺れが起きていて一つの大きな生き物、獣のようになっていた。老若男女問わず人々は叫び、ゴールを歓喜し、そして赤い男たちの勝利を信じ歌い続けていた。








 


 自分は何をしたいのか。


 自分こと佐藤芳生は優しく平凡な両親のもとに30年前に生まれ、その4年後には生意気ながらも自分を慕ってくれている妹も生まれた。いい友人にも恵まれてこれまでの人生において大きな波乱万丈もなく傍から見れば特徴はないものの恵まれた人生だという人もいるだろう。大卒で新卒で大企業とは行かないまでも地元仙台のそれなりに大きい東北商業株式会社に就職し、営業職としてここ8年間必死に働いてきた。そこまで大きなミスはなくそれなりに出世へのステップも着実に勧めていると言ってもいい。しかし去年ごろか自分のこれからの明確な目標がないことに気づいどことなく無気力になってしまうことが増えてしまった。

 

 昔の自分には大きな夢があって夢の可能性が潰えてから13年経っていてもその夢を忘れることができていない。1年半付き合い続けた恋人と別れたときも3日間しか引きずらなかったのに、小さな頃の夢からの夢にこの年になってまで振り回されることになるとは情けなさを通り越して自分の幼さに悲しくなってしまう。


「佐藤先輩!」


突然の呼び出しにびっくりした。

「ちゃんと聞いてください!」

「悪い悪い」

気持ち悪い自己嫌悪をしていたら後輩の藤村に注意されてしまった。プレゼン資料の打ち合わせ中にぼおっとしてしまった自分が悪い。その後つつがなく打ち合わせが終わり、帰宅の準備を勧めていると、

「佐藤先輩、金曜日だし飲みに行きませんか」

と藤村に誘われた。自分には彼女もいなく、一人暮らしなので当然家に帰っても一人なので特に断る予定もなく了承した。親には早くいい相手を見つけろと急かされることが増えてきていて、実家に帰るのも煩わしくなったのでここ数年は盆のときにしか帰省しておらずもっと頻度を増やさなければいけないことはわかってはいたがなかなか気が乗らなかった。

 

 後輩との飲みも終わり終電よりも一本早い電車に乗って最寄り駅へと帰った。帰りにコンビニにより350のビールを一本買って、朝とは違う薄暗く少し不気味な帰り道を酔っているために慎重になりながらも足早に帰った。帰宅し、腕につけていた親が就職祝いで買ってくれたオメガを見てみると時計は0時半を指していた。シャワーを浴び、部屋着に着替えると急に眠くなってしまいビールを冷蔵庫に入れることも忘れて意識をなくしてしまった。

 

私の初投稿作品です。頑張りますのでお願いします。

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