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俺、英雄になる?  作者: 黒猫
ニューゲーム開始
9/200

8 カリオ村

俺がカリオ村についてから2ヶ月経った。

最初の頃は体力が続かず、おっさんの狩りに付いて行くこともできなかったが、今では何とか付いて行けるようになった。

今俺のレベルは8だ。

あれから筋トレランニングを重ね、村の近くで狩りをすることで上げることができた。

元々がレベル10だったから戻ったわけではないが、それでも劇的な変化があった。

レベル1の時に比べてではない。

死ぬ前のレベル10に比べてだ。

レベルが上がってきて称号[無敵無双]の称号効果が顕著に現れてきた。

前の時よりも2倍近く体がよく動くし、力も強くなっていた。

どうやらかなりのステータスアップ効果があったようだ。

手記にも効果の程度は書いてなかったが、実感的には2倍だ。

ステータス2倍なんてどんなチートだ。

取得の条件が厳しいからなんだろうが、これはやばい。

俺ってやっぱり運がいいのかもと、自惚れてしまってもいいよね。

増長しないように謙虚な心を忘れないように気をつけよう。



さて、この2ヶ月、狩りばかりをしていたわけではない。

神級称号の恩恵がかなり高いことが分かったため、手記をもう一度熟読しているのだ。

かなり雑多に書かれていて、書いてあるページとは別のページに続きが飛んでいることもあるので、全言語理解スキルがあっても難解なのだ。


次に狙うのは、称号[挑戦王]だ。

取得の条件は迷宮に10万回入ることだ。

条件は簡単そうだが、迷宮に毎日5回出入りすると仮定すると56年間毎日しなければならないという知らなければ取得不能な上に称号効果がステータスの微増だったそうだ。

実感が湧かないくらいの効果しかなく、かなり根気が必要であったため、広まらなかったらしい。

でも微増はするのだ。チリも積もればなんとやらなので続けている。

計算では毎日3000回出入りを繰り返せば、1ヶ月程度で取得できるのだ。

出入りというのがどの程度でいいのか分からないため、時間がかかってノルマを全く達成できていなかったけどな。

あまり長い時間森にいると心配をかけてしまうしな。


ただ最近発見したのだが、迷宮の境い目が分かるようになった。

MVPは鑑定さんだ。

壁に手を付いて少しずつずらしながら鑑定をしていくとただの洞窟の壁が迷宮の壁に切り替わる場所が発見できた。

見た目には全く分からなかったから、鑑定さんがなかったら発見は困難だっただろう。

そこからはノルマの達成は早くなった。

1時間程度その場所で反復横跳びをすれば達成できたから、今では毎日続けている。

回数は数えているから、これでダメなら最初からやり直すくらいでいないといけない。

その場合はもう諦めよう。

正直しんどい。

毎日1時間でもまだ半分近く残っているのだ。やってられない。

効果は微増だしな。

こんなんだから後世に伝わらなかったんだろうな。









称号取り以外の時間は、ゴートさんに付いて狩りや採集の手伝いや畑仕事と工作をしている。

いや全部ゴートさんについてやってるだけだが。

ゴートさんは以外と多才で何でもこなす。

村でも頼れる兄貴みたいな位置づけにいた。

俺も色々と教わっているが、中々上手くはできない。

自分不器用なんで。


「おまえ不器用だな。」


ロープを結っていた時のゴートさんの評価だ。

分かってるやい。

言ってても始まらないので不器用ながらやっている。

ロープは何かと使うので、作り溜めている。

その他には木箱を作ったり、網を作ったりだ。

材料は山に行けば沢山手に入る。

迷宮に行ったときについでに片っ端から集めてストレージに溜め込んでいる。

もう季節は夏だ。植物の成長速度がかなり早く、沢山見つかる。

ゴートさんにはストレージのことは言ってないから、村の近くに戻ってきた時にある程度の量を出して持って帰っている。

下手に目立つのもあれだしな。

いざとなったら言ってもいいが、特に話さないといけないことでもないだろう。



もう1つ不器用だと言われる原因があった。

弓だ。

ゴートさんは狩りには弓を使っていた。

俺ではひくこともできないくらい強い弓を使って狩りをしていた。

俺は初心者用の弓を用意してもらって試してみたが、全く飛ばなかった。

狙いがまったく付かないし、まともに飛ばないし、的に刺さりもしなかった。

1週間訓練したが、殆ど進歩しなかった。

いや弓なんてやったことないし、1週間で上手くなるような簡単なものじゃないのは分かっていたが、マグレでまともに飛ぶこともなかった。

才能がないらしい。

世知辛い世の中だ。

弓では全く役に立てなかったからといってできる事がないと言うことではなかった。

獲物を探すことはできるのだ。

そこには経験も必要ではあるが、1人より2人の方が見つかる確率は高くなる。

しかも俺には鑑定眼があった。

少しでも目に止まればそれが何か分かるのだ。

遠くても目に止まれば鑑定結果が分かったため、獲物を見つけるのに一役かった。

よく見つけたなと何度か褒められたほどだ。

鼻が高いぞ。フハハハ。



まあ、仕留めるのはゴートさんだけどね。



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