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俺、英雄になる?  作者: 黒猫
ニューゲーム開始
67/200

66 変形魔法

普通のシールド魔法を強化してみたので外で試してみる。

呪文を唱えると胸に入れていたスフィアを通して光が生まれる。

光はどんどん魔法のコードを空中に描き出し、魔法を世界に現していく。


「・・・シールド!」


俺の前方に魔力が集まり壁ができた。

とりあえずシールドの形にはなった。

魔力が集まっても普通は目に見えないため、術者しかシールドがちゃんと出来ているかは分かりにくい。


「ドーラ、ちょっと叩いてみて。」

「任せといて!」


ドーラがその辺にあった薪で指定した場所を叩いた。


ガッ!


硬い石壁を叩いたような音がした。


「凄いよ!魔法の改造がこんな簡単に出来るなんて!ありえへん!」

「まだまだ成功してるかはわからないよ。」

「次はゼン。よろしく。」

「はーい。じゃあ行くよー!」


今度はゼンが薪を持ち、フルスイングした。


ガガシャン!


魔法障壁は脆くも崩れた。

流石に全力は無理があったかな?

ぎりぎりいけそうな気がしたんだけど。


「ああー。やっぱりダメやったかぁ。そんな簡単には行かへんよね。子供の攻撃2回で崩れるなんて。」


ふむ。


「ゼン、もう一回。今度は半分くらいで。」

「はーい。」

「へ?」


俺はもう一度シールドを張り、ゼンはスイングした。


ガン!


ドーラの時よりも大きな音を立てたが、今度はゼンの一撃にも耐えた。

もう一回ゼンに叩いてもらう。


ガン!


また耐えた。

もう一回。


ガガシャン!


今度は崩れる魔法障壁。

次はフルスイングしてもらう。


ガン!


先ほどよりも更に大きな音をたてて耐えた。


ガガシャン!


三度崩れる魔法障壁。



「崩れる時の硬さはどうだった?」

「最後のが一番軟らかかったかな。最初のが一番硬かった、かなー?」


ふむ。

これなら何とかオーク一撃分は防げるか。

魔力消費を考えると下級ではこれくらいのバランスが現実的かな。

よし、じゃあこれをベースに進めよう。


「ちょ、ちょっと待ったー!ど、どういうことや!説明してーな!」

「わかってるよ。ちゃんと説明するから。よしよし。」

「子供扱いすなや!」

「ごめんごめん。ついつい。」


ついちょうどいい位置に頭があるから撫でてしまった。

気をつけよう。



ゼンの攻撃力はオークの一撃に匹敵することを軽く説明し、次の工程に進む。

次は魔法道具用にコードを改造する必要がある。


「シールドの魔法道具を作るのはいいとして、どんな形にする?」

「んー。そうやなぁ。まずは試作だし、小さめのバックラーに取り付けられるくらいのサイズで考えてたんやけど。」

「なるほどね。それが現実的かな。じゃあそれを目指して魔法板を作ろうか。コードの改造はある程度までは出来るけど、実際に作ってみないと上手くいくかは分からないし。」

「分かったで!板作るんは任せてな!物作るんは得意やし。」

「あ、じゃあお願いしていい?加工とか苦手なんだよね。」

「任せとき!変形魔法を使えばちょちょいやし。」

「変形魔法?」

「そうだよ。知らんの?デフォーム!ってやつ。」

「知らないよ。」

「そうなん?金属加工には必須とまで言われてるのに。極めれば魔物素材の切り出しから加工までもできるようになるとか言われてるよ。うちはまだ出来ないけど。」

「へー。そんな便利な魔法があるのか!」

「魔術書あるから見る?」

「見る見る!見たい!」

「ちょっと待ってなー。えーっと。あった!これやこれや。ほいどうぞ。」

「やっふー!新しい魔術書だー!!」

「え、えーっと。そない喜んでもろたら嬉しいんやけど、そない大した魔法とちゃうよ?」

「いいのいいの。どんな魔法でも参考になるコードの1つや2つあるだろうし。金属の変形ってことはこれで剣、は難しいかもしれないけど、ハンマーくらいなら加工できそうだし。」

「どうやろ?加工できるゆうても使い手によるし、質量が増えるとぎょーさん魔力いるし、中々イメージ通りに加工するのって難しいんやで。」

「ま、魔力なら沢山あるからやってみるよ。」

「あー。そうか。あんだけぎょーさんのポーションを一気に作っとったしな。兄ちゃんならできるかもしれんなぁ。」

「ふふふ。任せろ。とりあえずはシールドの魔法道具だけどな。」

「おお!」


変形魔法魔術書 変形(デフォーム)硬化(ハードニング)圧縮(コンプレス)


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