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俺、英雄になる?  作者: 黒猫
ニューゲーム開始
47/200

46 デート?

今回の部屋は3人部屋で簡素なベットが3つあり、なんと小さなテーブルとイスまであった。

1人部屋よりかなり広く、物を置くスペースも広めにある部屋だった。

旅をしている人は当然荷物も多い。

そういった旅荷物を置くスペースがあってしかるべきだ。

俺の場合はストレージリングに入れていて、手荷物くらいで殆どないけど。

これからは3人になるし、もうちょっと荷物を増やしておかないといけないかもしれない。

貴重品はこれまで通りストレージに入れるとしても、多少は部屋に残しておかないと変だろうし。


ゼンとイチはここでも遠慮して、床に座ろうとしたりしたので、ベットに放り込んでおいた。

まだまだ奴隷として酷使されていた疲れがあるはずだし、町まで歩いてきたのでその疲れもあるはずだ。

ベットは3つあったが、2人は仲良く1つのベットですぐに眠りについた。

やはり相当疲れが溜まっていたのだろう。

今日はもう起きないかもしれない。

俺はシロを部屋に残して、買出しに行くことにする。

ローブの下はボロい服のままで、2人の着替えが無いので調達しておかないといけない。




宿を出た俺は屋台市場に向かった。

ごちゃごちゃした市場だが半年も暮らしていれば、大分覚えてきた。

屋台には古着を扱う店もある。

立ち寄った古着屋でゼンとイチに合いそうなサイズを探す。

2人はまだ小さいので子供服が山になっているところから漁る。

あまりお金もないので仕方がない。

ここは俺のセンスの見せ所だ!

前世でもあまり頓着していなかったから、あまり自信はないけどな。

ここの生活レベルじゃ大したものは無いから、難しいな。

イチはスカートがいいのかな?


「お。これなんか似合いそう。あの髪色に合わせるにはやっぱり白系かな。」


白地に黄色っぽい縁取りがされた服があった。

2人の銀髪に合うように白系でまとめてみた。

とは言え白色ばかりでは病人みたいになってしまうので、アクセントは必要だ。

イチは女の子だし、赤系の小物でもあればいいんだが、ここでは見つからないかもな。

安物の市場だから仕方がない部分ではある。

とりあえずは間に合わせとして、適当に買っておこう。


「あ。」


あ、下着もいるぞ。

ゼンの下着は俺と同じ様なものを適当でいいが、イチの女物の下着とかどうしたらいいんだ。

わからん。



「あら、ソーマくんじゃない?こんにちは。」

「え?」


服を物色していたら、後ろから声を掛けられた。

振り返るとそこにいたのはあれだ、そうあれ、えーっと、秘書子さんなんだけど、名前が・・・。

は!


「・・・キサラさん、こんにちは!お買い物ですか?」

「ええ、夕飯の買出しにね。ソーマくんは服?ずいぶん買うのね。」


どうやらごまかせたようだ。


「ちょっと仲間が増えたのでその分です。何も持ってないみたいなので。」

「そうなのね。ソーマくんも遂にパーティを組むのね。ソロは大変だから心配していたのよ。安心したわ。」


秘書子さん、見た目はきつい印象があるけど、やっぱりいい人だ。


「あの、ちょっと相談なんですけど、女物の下着ってどうしたらいいですかね?流石に分からなくて・・・。」

「あら、女の子なの?パシリにされてるの?」

「まあ、みたいなものですかね。今は疲れて2人とも宿で寝てるんです。」

「そうなのね。下着ね。私が選んであげるわね。」

「ありがとうございます。助かります。」


同じ屋台に下着の山もあったので、そこから選んでもらう。

ゼンのも別の山から適当に選んでおく。

流石に男物と女物は分かれていたよ。

女物は漁ってないよ。

変態じゃないからな!


「ねえソーマくん。どんな子なの?どんなのが好みかな?」

「9歳の大人しい子なので、派手でなければいいと思います。」

「ソーマくんはどんなのが好み?」

「シンプルなのがいいです。」

「ソーマくん。これ似合うと思う?」

「はい?ブッ・・・」


振り返るとキサラさんが小さなリボンの付いたピンクの下着を自分に当てて首をかしげていた。

ザ・秘書と言う感じでキツイ印象のあるキサラさんがかわいい系の下着を当てて、あまつさえ首をかしげている。

これが所謂ギャップ萌えと言うやつですね。

最高です。


「似合うと思う?」

「・・・いいと思います。」

「うふふ。ありがと。」


前世ではそれなりには経験もあったはずだが、13歳の体に引っぱられるように赤くなってしまった。

完敗だ。

もうちょっと気の利いたことが言えたらいいのに、上手くはいかないな。


「ねえねえ、これとこれならどっちがいい?」

「え、えーっと。こ、こっちかなぁ。」

「そっかー。こっちかー。ふーん。じゃあこっちはどう?」

「え、えーっと・・・」


こんな感じでしばらくキサラさんのおもちゃにされました。

選んでもらった下着も含めて服の購入はできた。

キサラさんは値引き交渉も得意なようでかなりお得に買うことができたのは助かった。

俺が選んだ下着はキサラさんが買って行った。

一体何に使うつもりなのか。

いや着るんだろうけどね。ね。


疲れた。帰ろう。

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