120 魔力剣の説明
タイトル そのまんまですね・・・。
ヴァルチャー隊長に急かされるままに岩を魔力剣でサクッと切断した。
「な・・・。」
「こんな感じです。ただの岩なら軽くスライス出来ますよ。難点は魔力の消費がそこそこ多いことですかね。」
と言うことにしてある。
実際に魔力剣に使う魔力はそこまで必要ではないのだが、そうなるとあまりにも強力な武器になってしまうと思い、無駄に魔力を消費するコードも組み込んである。
魔力の流れが分かる人がいるのかは分からないが、そんな人相手でも魔力を消費している様に見せる工夫だ。
必要かどうかはわからない。
自己満足の世界だな。
ちなみに、シロとクロが装備している魔力剣・魔力角には無駄なコードは組み込んでいない。
代わりに魔物独自の魔力伝達コードを組んである。
どうやら人間とは魔力の伝わり方が異なるようで、魔力効率を上げようとしたら、少しいじくる必要があった。
微修正程度なので、人間が使うことも普通にできるが、効率が悪く、強度も下がってしまうため、コードの修正が出来る人でなければ、武器として利用することは難しいだろう。
自分でもよくできた魔法道具だと思う。
「ほう。なるほど。素晴らしい切れ味だ。ふむふむ。」
見るとヴァルチャー隊長が崩れた岩に近付いて表面を触ってふむふむ言っていた。
魔力剣で斬ると切れ味が非常に鋭いため、表面はツルツルになる。
ストーンウォールの魔法で作る石壁の表面の最終形態だ。
どうやったら魔法で再現できるのか。うーむ。
「魔力剣の刃は非常に薄いので、切れ味は見ての通りです。魔力剣の長さは約10m。目には見えないので斬りたいものをきちんと切れるようになるのには慣れが必要です。結構難しいんです。剣技に必要な技術とはまた違った技術が必要です。」
「うむ。なるほど。私にも使えるだろうか?」
「魔力操作が出来るなら使うこと自体は可能だと思いますよ。ただ今は辞めたほうがいいと思います。こんな所で魔力切れになると大変なので。」
「!確かに。残念だ。」
「こんなすごいものを作ったって言うのか?すごいな。」
「ルーク。あなたはもう少し語彙力を身につけなさい。」
「お嬢、手厳しいですよー。」
「ルークはアホだから仕方ない。」
「ナルよりはマシだから、大丈夫だ。」
「なんだとー!?」
「イテッ!すぐ殴るなよ!」
「お前が失礼なのが悪い!」
「すぐ殴る方が悪いに決まってるだろ!」
「何ー!?」
「なんだよ!」
「ソーマ様、うちの者たちがお見苦しくて、すみません。」
「そんなに畏まらないで下さい。こっちはただの冒険者でしか無いのでもっと雑に扱ってもらっていいですよ。」
「いえ、命の恩人に失礼な態度はとれません。町に戻り次第、十分な謝礼をお約束しますわ!」
「ま、まあ、ほどほどで。そ、それより、今回の遠征は成果はあったのですか?」
話しを逸らすために振ってみた話題だったが、不味かったかもしれない。
ちょっと雰囲気が悪くなってしまった。
「あ、機密とかなら無理には聞きませんから!」
「あ、いえ、成果はありました。ただ、部隊がかなりのダメージを受けてしまいましたから・・・。陣地も人も多くを失ってしまいました。」
「そ、そうですよね。すみません。配慮が足りず。」
「いえ。お気になさらないで下さい。ソーマ様のおかげで壊滅は免れましたから。遠征の目的は資源の調達の為の調査と橋頭堡の確保でした。調査の方は順調に進み、十分な量の鉱物資源が有りそうと言う事が分かったので、陣地の構築に移ったのです。」
「資源の方は目処がついたんですね。良かったじゃないですか。」
「そうですわね。」
そう力無くカレリーナ様は呟いた。
なんだかやるせないなぁ。
「全くの無駄と言う訳では無いなら、次をどうするかを、考えた方が建設的だと思いますよ。」
「前向きなのですね。」
「そうでも無いんですけどね。」
今度は俺が力無くつぶやく番だった。
カッコつかないなぁ。




