110 緊急!救援依頼
間が空いてしまいました。
イベントの発生です。
でも、更新間隔はゆっくりになると思います。
ルームとキャンプで英気を養ってから、トリスタの町に戻り、いくつかの依頼を受けた。
みんなの装備も新調したり、バージョンアップさせたりした。
ぶっちゃけ誰と戦うんだと言うくらいのオーバースペックな気がするが、何かあってからでは遅いので常に全力です。
そろそろ魔の森にでも挑戦してみてもいいかもしれない。
浅い領域でも平均レベル20からと言う魔物の巣窟で、奥に行けばレベル50や60の魔物も出ることがあると言われている。
森の外にまでそんなのが出てくることはまずあり得ないのだが、もし来たら国がいくつか滅ぶね。
比喩では無く。
「ソーマ様。今日はどうするんですか?」
「そうだなぁ。町中の探索もあまり意味は無さそうだしなぁ。」
そう。
この町に来た目的である英雄の館の攻略は完全にストップしていた。
あれから裏町以外にも石碑を見つけたのだが、それらを総合するとこの町には入口が無いというのが分かった。
というか他に見つけた石碑が『偽物』『地下』『外側』といったこの町以外を示唆していて具体的な場所が分からなかった。
とりあえずの方針としては外側、つまりは町の外を探そうという事になったが範囲が広いので、町の外での依頼を受けて、ついでに周囲を探索しようという事にした。
気の長い話だ。
「みんなは何したい?」
アンケート調査の結果、
狩り
ショッピング
食材探し
みんなについていく
何でもいい×2
だそうだ。
割れたな。なぜにこんなにバラバラなのか。むぅ。
「よし。じゃあギルドに行って良さそうな依頼があったら、狩りに行こう。無ければショッピングで。」
「「はーい。」」
と言う訳でやって来ました冒険者ギルド。
既にサーシャの登録も済ませてあり、討伐依頼も受けられる。
製薬も出来るので勉強がてら薬師の手伝い依頼なんかも受けてもらってる。
外の知識を集めるのは大事だ。
イチは料理屋、ドーラは工房に行ってたりする。
定期的が稼ぎがない、という意味では俺とゼンはニートです。ひどい話だ。
俺の方は空いた時間で魔法の開発をしてる。
魔法学校というのもある所にはあるらしいが、この町にはない。
基本的に魔法と言うのは秘匿されているもので、高度な魔法は一般人には出回らないし、魔法使い達も広めようと考える者は少ない。
俺が調べた限りだと、この世界の魔法は体系化がされていない。
魔法使いそれぞれがそれぞれのやり方で何となく唱えている呪文がたまたま世界の理に触れているに過ぎない。
魔術書に書かれている呪文が特に顕著で、半分以上は効果に全く関係のない言葉だ。
きっと気付いている者は居るのだろうが、そういった物は独占されるのが世の常だ。
諸行無常の理りである。
何の話だよ。
ギルドに来た目的は依頼を探すことだ。
そう。依頼だ。
思考が脱線してしまって遠いお空に飛んでいきそうだ。
飛んでいくと言えば、サーシャの翼を治すことが出来れば、文字通り空を飛べるようになるみたいだ。
翼人族に伝わる魔法によって自由に空を飛べる、らしい。
らしいと言うのはサーシャはまだ飛んだことが無かったからだ。
小さい子には飛行の魔法は制御が難しく、禁止されていたらしい。
呪文自体は覚えていて、練習していたらしい。
魔法なのでスフィアが無いと発動はしないからな。
呪文は教えてもらったから、今度調べてみよう。
・・・
また脱線してしまった。
依頼だ。そうそう。いらいいらい。
「兄ちゃん、これなんかどう?」
俺が脱線からの脱線を乗り継いでやっとこさ戻って来ている間にみんなは真面目に依頼を見ていたみたいだ。
ニートですまねぇ。
「どれどれ?」
ドーラが持って来たのは、北の森に出没するグレイウルフの討伐だ。
「なんでこれなんだ?」
「結構広範囲に分布してるから、行ったことない地域にも行きやすいかなぁって思ってん。」
「ああ、なるほど。賢いな。」
「えへへへ。もっと褒めてもええんやで!」
「はいはい。」
ナデナデ
「ソーマ様!これはどうですか?」
「んー?どれどれ?」
イチが持って来たのはファングボアと言うイノシシの魔物の討伐だ。
これも広範囲に分布している魔物だ。
森にも草原にもいる。レベル17,8くらいの弱めなやつだ。
「これもいいかもね。」
「そ、そうですか!?」
イチはつぶらな瞳で俺を見ている。
抗える筈がないじゃないか!
抗う意味はないけど。
ナデナデ
「えへへへ。」
ウットリしたような顔で照れるイチ。
これどんなご褒美ですか?
「兄貴!こいつは?」
「どれどれ。バカタレ。」
コツン
俺はすかさず前の頭を軽く小突く。
ゼンが持って来たのはAランク冒険者が受ける討伐依頼だ。
北の山に行ってドラゴンを狩って来いと言う鬼門だ。
そもそも俺達のランクでは受けられない。
「戻して来なさい。」
「はーい。」
「まったく。そう言うのはこっそりやっておけばいいんだよ。」
「こっそりならいいんや。」
「目立ち過ぎても良いことないだろ?」
「ま、そうかもしれへんね。」
「あ、あの。これは・・・?」
「ん?サーシャも待ってきたの?どれどれ。」
遠慮がちに差し出された依頼を確認する。
「は?」
間抜けな声を出してしまったが仕方ないだろう。
同じ依頼書がギルド内にばら撒かれていた。
内容は、『緊急!救援依頼』と書かれていた。




