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俺、英雄になる?  作者: 黒猫
トリスタ編
100/200

98 ゼン活躍?

宿に戻る途中、ふと気になってギルドに寄ってみることにした。

案の定というかゼンが騒ぎを起こしていた。

いや正確には、騒いでいるのは周りの野次馬でゼンはどうしたらいいか分からず、アワアワしていた。


何をしているんだ。

いや目の前を見れば分かるけど。


ゼンと野次馬たちの前にはデカイ牛が横たわっていた。

鑑定してみたらブルドーザーバッファローという名前の体長4mの巨牛だった。

いやホントデカイ。

どうやってここまで持ってきたのか・・・。



ピコン!


呆然とその光景を見ていたら、ゼンがこちらに気付いた。

耳をピコンと立たせて満面の笑みである。

もう引けない。



「ソーマ様、兄がすみません。」


イチが耳を垂れさせて謝罪のポーズだ。

かわいい。


「イチのせいじゃないよ。狩りした後のことを考えてなかった俺の落ち度だな。」


町の外で集合すればよかったな。

後の祭りだが。


そんなことを考えながら、ゼンに近付いていった。

HAHAHA



「あ、兄貴~!どーしたらいいか分かんなかったから持ってきたら人が集まってきたから騒ぎになったからごめんなさいー!」

「はいはい。落ち着け。これでも食え。」


まずは屋台で買っておいた串焼きをゼンに渡して落ち着かせることにした。


「うまーい!」


まったく。素直なやつだ。


「ソーマ様。これどうしましょう・・・。」

「うーん。どうするって言ってもここじゃあ収めることも出来ないし、解体なんてもっと無理だしな。」


ここでストレージに入れるとどう考えても騒ぎになる。

もう既に騒ぎにはなってるけども。

ストレージに入れないと解体もできないし、どうしたものか。


「うわー。これはまた大きいですねー。」


悩んでいたらギルドの中から制服を着た人がのんびりした声と共に出てきた。

騒ぎを聞きつけたギルド職員さんかな?


「これの持ち主はあなたですかー?」

「ああ。そうです。うちのメンバーが狩ったものの処理しきれずにそのまま持ってきちゃったみたいで。騒がしくてすみません。」

「いえいえー。たまにあることなのでー。もっともー、多くの場合は力の誇示のためなんですけどねー。できればー、表じゃなくてー、裏に回って欲しかったですけどー。」

「すいません。裏ですか?」

「そうですー。裏からなら倉庫に入れれるので解体もそこでできるのですー。ちょっと大回りになってしまいますけどー、持って来てもらえますかー?」

「あ、はい。」


ファムファさん(ギルド職員さん)の指示に従ってギルド裏に回る。

ファムファさんは買取関連の担当者らしく巨大な魔物が持ち込まれることもしばしばあると話してくれた。

ブルドーザーバッファローはクロが背負って持ってきたらしい。

巨体のクロが背負うと小さな家が動いているようでかなりの威圧感がある。

騒ぎになるはずだ。


「マジックバックで持ってきたんじゃなかったんですねー。」

「そうですね・・・。なんかすみません。」

「いえいえー。」


呆れられた、のかな?

別行動することを考えるとマジックバックが欲しいな。

どこかで売っているだろうか?


ブルドーザーバッファローはギルドに一時預けて解体してもらうことにした。

解体料は取られるが売却益からの天引きなので特に問題ない。

手に余るし。

ブルドーザーバッファローは、皮や骨、角、魔石と大量の肉が取れる魔物だ。

どの素材も貴重な部類に入り、その肉も非常に美味だそうだ。

ランクも高くCランク冒険者のパーティが時には蹴散らされることもあるほどの強さを持つ。

気性は大人しい方なので手を出さなければ、障害にはならないが一度目をつけられると死を覚悟しなければならないほどの魔物だと説明された。

ゼンとけものーずだけで倒してしまったみたいだが。

相性がよかっただけと言っておいた。

意味があるかは分からないけど。


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