え?俺また何かやっちゃいました?
ファラオ視点
「絶対王者の時間」
フフフフ…まさか余がこの計略を再び使う時が来ようとはな。
ケンシンとやらは転生者…となると女神の趣味に合っている美形だから何らかの計略を与えられたので有ろうが…まあ、いい。
余の計略、絶対王者の時間の前には、どんな能力も無意味と言っても良い。
何せ余以外の時間を止めるのだからな!何をしても許される何をしても抵抗出来ない、まさに絶対王者の時間なのだ!
と言っても、この計略は欠点が3つある…
それは最大でも3秒しか時間を止められない事、更に使い終わった後は、その10倍の時間(3秒なら30秒間)はSPを使うスキルが使えなくなる事だ。
その間は絶対王者の時間はもちろん、通常のクイック《千倍の風になって》も使えなくなる。
しかし、3秒あれば充分だ、こいつは死にかけているんだからな!
ケンシンとやらは右手を前に突き出し何かを訴えるポーズをとっておる…恐らくは、ちょっ待てよと言っておるのだろう。
顔面に向かってパンチを繰り出す!
パシッ
何?右手が動いて余の拳を振り払った、だと?
なぜた?こいつも時間を止める事が出きるのか?
いや、顔も目も全く動いていない、人形の様に無表情なのが気持ち悪いくらいに…まさか無意識で止められた?どれだけ武を極めれば、その境地に至れるのだ…こやつを転生しただけの一般人と甘く見ておったのかも知れん。
ならば!
さっきの3つ目の欠点はファラオタイム中はSPを使うスキルを一度しか使えないことだ…その切り札を今使う!
まさに余の渾身の一撃と言ってもいい、絶対王者の時間+クイック《千倍の風になって》その早さは時空を越えた砂嵐と化して敵を襲う!
「真王技 時空砂嵐拳」
音速、光、時空すらも越えた一撃を食らうがよい!
ガッ!と音がなり、余の拳が右手の肘と右足の膝で挟み込まれて止められただと!?
ケンシン視点
「な、なんだと!?」とファラオが驚いている。
え?俺また何かやっちゃいました?
気がつくと右肘と右膝でファラオの腕を挟みこんでいる状態だった…
多分、凄い攻撃だったんだろうね?オートガードでガードしたから良くわからんけど…
「さっきの攻撃は中々に良かったぞ」と煽る俺
「くっ!」と悔しがるファラオ
中々にどころか、かなり危なかったんじゃないのか?グリフォンコートの右肘と右膝の部分が摩擦熱で破れてシューシュー煙を上げているからね!
ならば、今度はこちらの番だ!
「はああ…グリフォン乱舞拳!グリグリグリグリグリグリグリグリグリ、フォンッ!」
とりあえず、今思いついた技だが要するにクイック(百倍)を使ってフルボッコにする技だな!たぶん、クイック(千倍)でかわされるだろうけどね。
結果は…
「う、うう…」
仰向けにパタッと倒れて気を失うファラオ
あれ?普通に殴り倒してしまったんだが…何かコミケ会場でコスプレした美少年をボコボコにしたコスプレした社会人みたいになってる…たぶん死んではないと思うけど
まあ、仕方ない、仕方ないんだよ、うん!
だって倒さないと俺達3人とメグリ王子が殺されちゃうんだから!
と自分に言い聞かせる俺、それよりもラプツェルとマーリーだ。
ラプツェルは、かなり衰弱していたが意識はある様だった。
「俺はまだ大丈夫だ…先に、マーリーに、エリクサーを飲ませてやっ、てくれ」
声を絞り出して弟を思いやるラプツェル
マーリーはさっき無理をしたからだろう意識を失っている。
仕方ない、この空気は…やむ得ない治療の為だ…俺はエリクサーを自分の口に含み、マーリーに口移しで飲ませる事にした。
治療の為とは言え、何か緊張するな…俺はひざまづき倒れているマーリーの首を自分の膝の上に乗せた。
まじまじと顔を見る、土気色になっているが顔立ちは美しい、銀色に輝くサラサラの髪が口の辺りを邪魔していたので、両手で押さえつけて俺は強引に口づけをした!
舌でマーリーの口をこじ開けてエリクサーを流し込む、自分の口から溶液を流し込み終えると唇を素早く放す!何か柔らかかったからだ!まだ俺は新しい扉を開きたくはない。




