転職の女神?
「転職?」
《そうよ、ゲームの世界でも有ったでしょ?》
基本的には狩りゲーだったからハンターしか職業はなかった。
しかし、ストーリーモードに限って無職やプリズナー等の特殊職業があっただけだと思ったが…
「転職と言うよりはストーリー進行で勝手に職業(立場)が変わると言う形で転職システムなんてなかったよね?」
《そうね…捕まったらプリズナーとか潜入捜査でスパイとか、留守番を頼まれて商人や料理人とかが有っただけだったわね》
一体、何に転職出来る様になったんだろう?料理人とか言われても困るんだけど…ファラオは料理勝負とか受けてくれるかな?
《フフフ、聞いて驚きなさいイリュージョニストよ!》
「イリュージョニスト?俺が口から出任せで言ってた職業だよね?」
《そうなのよ、でも実際に追加される予定があったの!職業ごとに転職条件が有って、貴方はそれを満たしたから転職出来る様になったのよ》
「転職条件って?」
《そうね、大観衆の前で難易度の高いイリュージョンを成功させる事よ!》
ああ、たしかに人間大砲やったな…あれが条件だったとはね。
「じゃあ、私の説明はこれで終わり!後はジョブチェンジやスキルのセットアップでもやっててね。終わったら戻りたいと願えば戻れるから」
と言うと、扉を開けて別の部屋に戻っていった。その扉が閉まると扉自体が消えてしまった…
イリュージョニストねえ、状況が状況じゃなければ面白そうとは思うけどね、あんまり強そうじゃないしなあ…
ステータスを開いて確認してみるか
よし!ステータスを確認しおえた俺は思わずガッツポーズをとる。これなら何とかなりそうだ!
「戻るぞ!」
一瞬でスタジアムに戻る、周りがセピア色になっていて全ての動きが止まっている…残念ながら俺もだ、移動する前のまま走り出しているポーズだ。
マーリーの前に立ち拳を振り上げているファラオ…このままでは間に合わない
そう、さっきまでならね!
セピア色だった景色が元に戻る、と同時にファラオの拳がマーリーに振り下ろされる瞬間だった!
俺はマーリーの前に立ち、ファラオと相対して拳を手のひらで受け止める!
「なっ!」
驚愕するファラオ
俺は左手でファラオの拳を握ったまま、空いてる右手で殴りつける!
「これなら避けられまい!」
そのまま吹き飛んで行くファラオ、あっ!手を放しちゃったか…まあ、いいや
「ケ、ケンシン…」
驚いた顔で俺を見つめるマーリー
「待たせたな」
と背後にいるマーリーに、俺が背中ごしに微笑んで言うと、一瞬「へ?」と言う表情を浮かべた。
そりゃそうか、俺が女神様と会ったりスキルセットし直してる間は時間が止まっていたんだもんな。
「よく、わ、からないけど…うん!」
と笑顔で言った後、倒れこんだ。ファラオの呪いにより状態異常にかかっているから立っているのも、やっとだったんだろう。
「な、なぜだ?」
と口についた血を拭いながら立ち上がるファラオ
なぜ?それは…ステータスオープン!




