技の名は
一打目でピク、二打目でピクピクと小刻みに震えて両目を白くするキングバトルモンキー、やったか?
………もう動かない…今度こそ、やったみたいだ。
「フッ…つまらぬ物を打ってしまった」
と言いながら、俺は片手剣を盾に付いている鞘へとしまい、ラプツェル達の元へと戻っていく。
「やるなケンシン!何か呪文の様な物を唱えていたが、さっきのは天技なのか?」
とラプツェル
「いや、残念ながら違うな…強いて言うなら明日天技になあれ、かな?」
「明日天技になあれ?なんだそれ?」
不思議そうな顔をするマーリー
何でもないさとか言っているとビターンと言う音がした…
振り返るとキングバトルモンキーが観客席の下にある壁にめり込んでいる!
《四天王ノ面汚シメガ!》
と言うと、フードを脱いで姿を表したのは4メートル以上ある牛のモンスター、キングミノタウロスだった。見た目、金色の角を持つ二足歩行の巨大バッファローだった。声はエフェクトがかかって、くぐもった感じだ…どうやら、こいつが投げたらしい。
「おいおい、仲間に対して随分と酷い仕打ちをするんだな?」
笑いながら挑発する様に言うラプツェル
「フン!調子ニノルナヨ人間!コイツハ四天王ノナカデモ最弱、ヤラレタトテ何ノ問題モナイワ!」
やっぱり、そうだったのか…出てきた時から小物感が半端なかったからな。
《サッサトオワラセテヤル、ハアアー!》
そう言うとキングミノタウロスは中腰になり、気を溜めだした!そして例により辺りが光に包まれ、光が収まると…
半分位の大きさになった半人半獣の美青年がたっていた。上半身は金色の角を持つ黒髪長髪のイケメン、ドラゴニュートと違って少し癖毛のワイルド風イケメンと言ったところか?もちろん裸だ…しかし、下半身は毛に覆われていてズボンを履いている様な感じかな?
《フン!待たせたな》
髪をかきあげながらツンデレ風に言うワイルドイケメンミノタウロス
いえいえ大丈夫ですよ…そんなに待ってないしね。
「面白い、アイツは俺の獲物だ!」
ラプツェルが舌なめずりをしながら舞台へと上がる
多分、タイプだったのかな?
因みにラプツェルの服装は上がランニングで下は黒のスラックスに裸足だ。マゾーカさんと、そんなに変わらない服装なんだけど格好いいね。
キングミノタウロスと言い、ラプツェルと言い、元が良ければ服装なんて、どうでも良いんだろうな。
まあ、そんな事はどうでも良いんだ…それより気になるのは、さっきのキングバトルモンキーが四天王でも雑魚だったとなると、いくらラプツェルでも厳しいかもな…
「それではレディ…ゴー!」
そう言うと、モトラッドが歌い出しグラサンがギターを掻き鳴らす…って、そっちかい!
観客席は俺達をほったらかして、そっちに夢中になっているね
試合中は、いっぱいいっぱいで気づかなかったが
「もしかして、さっきもこんな感じだった?」
「気づいてなかったのか?まあ、僕は催眠にかけて盛り上がってるエセコンサートより、こっちの方がよっぽど興味があるけどね」
そう言うとパシャパシャと撮影を始めるマーリー、睨み付けるキングミノタウロス、それを笑顔で悠然と受け流すラプツェル。
たしかに、こっちの方が絵になるかもな。
「珍しくお前と意見が合うとはな…」
フン!と言うマーリー
いよいよ王の遊戯の第2試合が始まろうとしていた




