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ビートセッション

はあはあ…」


あれから何回斬りつけただろう


あれから何回攻撃をかわしただろう


《ドウジマジダ?息が上がってますよ オッボッボ》


くそ、SPをタイムを使いすぎた…普通にやってもかわせるとは思うが、万が一にも当たると痛いし、死ぬかもしれない…そう思うと、ついついタイムを使ってしまう、これがゲームと現実の差か…


俺は体力的(ST)にも精神的(SP)にも必要以上に消耗していた


キングトロールはまだピンピンしている…


《そろそろ、とどめといきましょうか》


このままでは、マズイ、やられてしまうかも?火計を使うしかないのか?しかし、使うと武器が無くなってしまうしな…どうする?


その時だった


「わりい待たせたな!」と後ろから声が聞こえてくる


「ま、マゾーカさん!」


「よう、お疲れさん。後は俺に任せてゆっくり休め」


と言いながら俺の肩に手をかけるマゾーカさん、そして俺の耳元に顔を近づけると


(俺が合図したらアイツの注意を引いてくれ一瞬でも動きを止めてくれると尚良い)と囁いた。


俺とキングトロールの間に立つマゾーカさん。


「よし、お前の相手はこのオレだ!」

と言ってブロンズランスと盾を打ち鳴らす


《ボッボッボ、あなダバ私のタイプでバ無いので、ザッザド終わらせまショう》


と言って棍棒を振り下ろす


「ふん!」盾で受け止めるマゾーカさん


棍棒と盾がぶつかり、ガオンと言う音が鳴り響く


「ヒュー!大したもんだぜ、このブロンズランスはよお、傷一つついてねえ」


口笛を吹きながら余裕の表情で言うマゾーカさん。


《フッフッもっと本気でいきましょうかね》


平静を装っているが、少し焦ってムッとしている様に見えるキングトロール


「フン、フン、フンンー!」


と言いながら連続で棍棒を打ち付けるキングトロール、大型バイクと言うより車にも近いような大きさの棍棒を高速で振り下ろす。


その後も止まらずに攻撃は続く


マゾーカさんは何とか防いでいる…


確かにブロンズランスの盾にはダメージがない…


マゾーカさん自体も直撃を受けてないが…


《どうジまジた?ザっギの余裕は?》


余裕たっぷりと嘲る様に言うキングトロール


《顔色が悪くなっデますよ?その槍ド盾の耐久力バ大した物ディスよ、ダジかにね、だが貴方はどうディスか?ダメージが蓄積しデルんじゃありまゼんガ?》


顔色が悪いな、痛くて苦しいのに興奮してないのは何でだろ?


「やっぱり、お前みたいな醜い化物になぶられてもな…きれいな男になぶってもらえねえとイマイチ興奮出来ねえなあ」


なるほど…そう言うお店に行って女王様が太ったオッサンだったら興奮できないだろうね。


「私も同意見です。ソチラの長髪の美男子をナブル方が楽しいです。ザッザド死んでくダさい」


なるほど…そっちは良くわかんないや、て言うか変態のトークに巻き込まないで!


「おい、お前に聞きたかったんだがお前はオスか?」と唐突に聞き出すマゾーカさん


《当たり前でジょう、ゴの世界に、いえ、フロンティアにはオス以外いまゼんよ!》


何言ってんの、こいつと言う感じで返事をするキングトロール


「そうかそうか、そいつは悪いな、 お前の一物が余りに小さくて見えなかったもんでなあ、てっきりメスかと思ってたよ、ハッハッハ!」


と失礼な笑い方をするマゾーカさん。


でも、たしかに裸なのに見えない、恐らく脂肪で隠れているんだろう。


「な、なんだドー!」

今までにない位興奮したキングトロール


やたら滅多に棍棒を振り下ろす、ゲームセンターの太鼓のゲームを子供が連打している様な無茶苦茶な叩き方だ!


実際にブロンズランスの盾が棍棒の攻撃を受ける度にガオンガオンと音を鳴らす。ビートセッションは激しさを増していく


「どうした?どうした?そんなものか?もっと強烈な一撃を食らわしてくれよ」


顔色が悪いまま、相手を挑発し続けるマゾーカさん

顔は笑っているが苦しそうだ…一体何が狙いなんだろう?


《言わせデおゲばーいいだろう見ゼデやル》


キングトロールが棍棒を振り上げて何か呪文の様なものを唱えると、棍棒の先に金色の形をしたハンマーの様な光が現れた!


あれはS級モンスターだけが使う即死級の奥義!


《超技 ゴールデンハンマー》


キングトロールが叫びながら、それを振り下ろす!


ガオオオオンン!


マゾーカさんが受け止めるが、地面に体ごと、めり込み、その周辺がクレーターの様に陥没する。


「ぐぼっ」


盾を持ったまま膝をつき吐血するマゾーカさん。


それは演奏の終了を知らせるシンバル…いや銅鑼の音の様だった。

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