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ルール

俺は走りながらエナジードリンクを飲むと、クイックを使って走り、数秒でエレベーターの前にたどり着いた。


しかし、そこには王子の姿はなくキングトロールがいるだけだった…むなしくエレベーターのモーター音が響く。


《おやおや、スコシ遅ガったディスねえ、オッボッボ》

とキングトロールが笑いながら言う


「王子は?」


《もう既にエレベーターの中ディス、今バ地上に向ガっデいドゥとゴロディスね》


「くっ、間に合わなかったか…おい、エレベーターを呼び戻せ!」


ダメ元で言ってみる。


《オッボッボ、むダディスヨ、ゴのエレベーターは上に上ガル時バ途中デ止まっダりシまゼん。一度、操作しダラ地上に出ルまデバ操作デギないのディス》


「くそ」シルクハットを地面に投げつける


《それヨリも自分の心配をしダラ、ドゥディス?貴方達バ暴動を起こジデ脱獄シようとシていル、ゴレバ立派な犯罪ディスヨ》


「ふん、罪もない王子を処刑しようとする奴らに、そんな事を言われても納得できんな!」


と言ってキングトロールを睨み付ける


《納得スルシないデバないのディスヨ、ルールヲ作ル側の強者ドソれに従う側の弱者ガいル》


《ソジデ、強者ガ決めダルールには弱者バ必ず従バなゲれバなラない…私達モンスターデも分ガル簡単な理屈ディス》


ミスリルコーティングしたイノセキの片手剣を取り出し装備する。


「ならば、お前に勝てば俺の言い分が通ると言う事だな!」


と言って俺は武器を構えた。


《ブブブ、まあ、ゾウいう事ディス。ワダジに勝ヅゴドガ出来レバディスガ…》


《ネエエェ!》と叫びながら三メートルはありそうな棍棒を振り下ろす。


しかも、巨体の割に動き出しが早い!


キングトロールから真っ直ぐ振り下ろされた棍棒をタイムを使って見切り、クイックで素早く棍棒の上に飛び乗りそのまま腕を伝って肩の辺りまで移動する。


そこから弱点である顔を目掛けて高速でニ度三度と片手剣を振り下ろした!


鼻と両目に当たった打撃は一定のダメージを与えたのか鼻血を出して目を潰した。


反撃を受ける前に俺は後方宙返りでキングトロールから見て斜め横の位置へと移動する。


《ヴオオォ》と両手で顔を覆うキングトロール


その指の隙間から煙の様な物が出る、そしてキングトロールが両手を顔から外すと…


何事も無かったかの様に目と鼻は治っていた、鼻血だけは残っていたが


《オッボッボ、凄い速さディスネエ!ボとんど見えませんディシたよ》


と言うと、その大きな顔が隠れる程の三メートル以上ある大きな舌で、ベロンベロンとワイパーの様に顔を舐める

そうすると、鼻血の跡は消え、金色の皮膚がテカテカと光っていた。


《ディスが、ソの武器ディは私にかスり傷シか与える事は出来まセんよ》


くっ…キングトロールの再生能力か、回復した分は多少はHP(体力)が減ったはずだが…


今、俺が持っている片手剣は、ほぼ打撃属性しかない。打撃属性では、奴の脂肪に衝撃が吸収されてダメージを与える事が出来ない。


普通のトロールなら多少はダメージも蓄積されていくのだが…


「なら、かすり傷でも良い、お前の体力が尽きるまで続けるだけだ!」


俺は再びキングトロールへと斬りかかった。



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