リビングでナポリタンパスタ
銀色長髪の男が立っていた。俺の髪の毛を食いながら!
さっきの男と違って色黒だったけど…しかし、そんな事はどうでも良い!
「うーん、ちょっと臭いけど美味いな…この臭みはトロールのせいか」
あまりにも気持ち悪かったので俺は振り返りざまにバックナックルをお見舞いした!
しかし、受け止められてしまう。
やつの銀色の髪の毛に!
「そうカッカッするな…それにしても、この髪の毛は噛みきれないな?なんでだろう」
とクチャクチャと髪を噛んでいる。
たしかに、以前、散髪しようとしたがハサミで切れなかった。
かと言って伸びる事もないので、そのまま放置していたのだが…って、それどころじやない!
髪を噛まれて、腕には銀色の髪が巻き付いているので身動きが取れない!この状態ではマトモには攻撃できない、マトモには!
仕方がない「マジックハンドッ!」
髪食い野郎の顔面に向けて下からのアッパーカットをお見舞いしてやるうっ
一瞬、ピッと言う微かな音がした気がすると、何かに気付いたのか、髪食い野郎が驚いて髪から口を離し下を向く
だが、もう遅い!
「くらえ!マジックアッパー!」
ちょっとネーミングが、そのままでダサい気もしないでもないが俺が今考えついた技なので勘弁して欲しいっ
当たるっと思った、その瞬間
髪食い野郎が二メートル以上、真上に浮いた!
そう、飛んだのではなく【浮いた】のだ
やつの銀髪によって空中に浮いている。
吹き抜けになっているリビングにナポリタンパスタの広告で見かけるフォークとパスタの絵の様な姿が有った!
一瞬、呆然としてしまったが直ぐに気を取り直して追撃に入る。
「マジックアパカー!」
本当は俺が飛んでアッパーカットしたかったが髪が腕に巻き付いたままなので出来ない。
しかし、その時には既に空中にフォーク、いや奴の姿は無かった…
落下の勢いを利用して俺の攻撃を避けたのだ!
そのまま少し離れた俺の背後になる場所に着地した。銀色の髪がシュルシュル、パシンと頭へと戻り、元の肩ぐらいまでの長さになった。
「予想はしていたが、いきなり殴りかかってくるとはな…思ったより乱暴な奴だ」
と落ち着いた様子で平然と言う髪食い野郎
「いや、お前がいきなり髪の毛を食べようとするからだろ!ナポリタン髪食い野郎」
自分の髪を掴み鼻で匂いを嗅ぎながら、少し考える素振りを見せる髪食い野郎。
「ふむ、それもそうか…なら、お互いに謝って終わりにしないか?」
そう言われれば俺も断る理由もない
「分かった…すまない、これで良いか?」
「うむ、すまなかった」と返す髪食い野郎
「あと、俺はナポリタン髪食い野郎と言う名前ではないぞ!ケンシン」
「ああ、それはすま…」と言いかけて気付いた
なぜ?なぜ俺の名前を知っている?




