表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/272

キングと変態と

目隠しをされ大きな部屋の様な場所に入れられる。


部屋の中に入ると目隠しを外される。どうやらエレベーターの様だ、

とても大きなエレベーターだ…重機か何かを運ぶのだろうか?


ウィーンとモーター音が鳴り、下にゆっくりと落ちて行く様な感覚を感じる。しばらくするとガタンと音がしてモーター音が止まり、同時に足元に軽い衝撃を感じる。


そしてエレベーターの扉がゆっくりと開く、光りが射し込んできて眩しかった


薄く目を開けると、目の前には10メートルはある金色のトロールがいた。刑務官に押されてエレベーターから出る。


一気に汗が吹き出てくる…息が苦しくなる。

次元が違うが、子供の頃に大型の野良犬が近くに寄ってきた時を思い出した。

逃げる事も出来ない、隠れる事も出来ない。こいつは、ただのトロールじゃない。


金色に光り輝くトロールは、かがみこみ俺を見る、鼻息が荒い、フシューフシューと鼻息が出る度に俺の髪が踊る。


《アナタ、トテモ美しいですネ!私ガ食べルまでは精々長生ギしてくだサい》


と言うと俺の顔を、いや全身を生暖かく臭い物が撫で上げる。トロールが俺を舐めたのだ。


自分の口から何かが入って来ない様にペッペッと必死で吐き出す口や顔を手で何度もふく


泥の水溜まりに頭から突っ込んだ様な、いやバケツ一杯の汚物をかけられた様な不快感だ。


「キ、キング…」


と刑務官が消え入りそうな声で言う


《オッボボボ、分ガッテますヨ我が主からも勝手に食べるなと言われてイマすガらね…我慢しますよ》


そう言うとエレベーターへと乗り込んだ。


エレベーターに乗る時に振り返り


「死刑執行マデバネ」と言うとオボボボと笑った。


そしてエレベーターの扉がゆっくりとしまりガシャンと音がなる。

モーター音が聞こえても、重さで直ぐに上がらず、少し遅れてエレベーターは上がっていった。


これがリアルでの、S級モンスター【キングトロール】との初めての遭遇だった。


それから、しばらく歩いて移動した。

驚いたのは地下だと言うのに明るく広い、外と見分けがつかない。違うのは太陽が無いことと、外より多くモンスターが徘徊している事だろう。


そのモンスターも大人しく働いている、木材や石やレンガなんかを運んだりして、その中に赤い作業着(ツナギ)姿の人間が交じって作業をしている。中には上の部分を脱いで、シャツや上半身裸になっている者もいた。


少しでも手を休めたり、倒れたりすると屋根や柱の上に立っている、角と翼を生やしたガーゴイルに鞭で叩かれている…疲労で倒れているというのに可哀想に。


歩きながら、しばらく見ていると何度も倒れている男がいた。


「マゾーカ!また貴様かいつもいつも!」

ビシッバシィと鞭を二回その男に叩きつける


「フンっ!お、オウっ!」と叫ぶ?男


仰向けに倒れピクピクしているマゾーカと呼ばれた男は、短髪のオールバックで口回りに髭を生やした筋肉ムキムキの男だ。

上半身をはだけて恍惚とした表情で震えている…


ブーメランパンツをはいたイケメンのガーゴイルに鞭で叩かれて…可哀想?では無いな、嬉しそうだ。


「これはなんだ?」と俺は刑務官に聞いた


「フハハ喜べ、お前達囚人は偉大なるハイマツ城の新城主モトラッド様の地下シェルターを作る為に働けるのだ」と笑いながら言った。


そうなんだ?変態の集まりかと思ってたよ。

でも、何で地下シェルターなんて作るんだろう?核兵器もない、この世界で。


「なぜ、そんなものを作る?」と刑務官に聞く


「ハッ!?危ない危ない…貴様らは、そんな事を知る必要はない。さっさと歩け」と言って背中を蹴られた。

またズボンを脱がして痛めつけてやろうかとも思ったが辞めた。周りをモンスターがうろうろしているから素手では手こずりそうだし、何より潜入ミッションの途中だからだ。


その後、俺は一つの立派な家の様な建物の前に連れて行かれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ