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本当に恐ろしいのは

ハッと我に帰りカインから手を離すオーガ改め、お母さん


「あらやだっ!私ったら、ごめんあそばせ」

と言ってオホホと口に手を当て足をくねらせる…


カインは伸びていた…


「よく見ると良い男ねえ」と言って俺の背後に回り込み耳に息を吹き掛けるオーガ


ふぉ!と変な声を出し慌てて遠ざかる俺


「うーん、いけずぅ」とオーガ


「こっちのワイルドなミドルも素敵ねぇ」

と熊王の肩に手を掛けた瞬間だった

バキッと言う音が聞こえてオーガが吹き飛ばされた


頬を押さえて涙目になり女座りしてるオーガ…国民的アニメのぶったね状態だ。親父を打ったんだけどね…ブルークリスタルロッドでね。


熊王の方を見るとアベルが、熊王の腕を掴んでオーガを睨み付けている。


獲物を横取りされそうになった猫でもいきなりは襲い掛からないよ?うーって唸ってから行くからね。


この家族で一番恐ろしいのはアベルなのかも知れない…


熊王は困った顔で俺を見るが目をそらす俺…どうしようもない。川を渡ってる途中でワニに襲われてる子供を無視するシマウマの気持ちだ。


その時にちょうどカインが目を覚ました。


「ハッ!そんな事よりケンシン達の武器だよ武器」


カインお前だけが頼りだよ!


「あら、そうなの?てっきりお互いの恋人を紹介しに来たんだと思ったわよお」


もうやだあっお母さんったらと言って逆の頬をブルークリスタルロッドで打つアベル…二度もぶったね。


カインはカインで顔を赤くして、べ、別にそういんじゃ…と言ってる。

カインお前もなのか?頼りにするのは危険かも知れない…さっきの発言は取り消すよ。


その後、全員がマトモになり俺達はモンスターの素材をオーガに預ける事にした。

「この量ならグリフォンの装備一式が作れるわね鎧じゃなくてコート系になるけど」とオーガ


「ああ、それで良い。元々鎧はあんまり好きじゃないんだ。防御力はそれなりで動き易い方が有難い」


「武器はどうする?防具一式を作るとなると武器は片手剣位しか作れないわよ」


「それで良い、ちょうど片手剣が無くて困ってたしな」


アベルが驚いた顔で

「え?ケンシンさんは片手剣使いだったのですか?双剣を使いこなしてたからてっきり…」


「あら、珍しいわね?双剣使いなんて内の旦那を思い出すわあ」


「思いだす?じゃあ旦那さんは…」

と言い掛けて止める。聞かない方が良かったなあ


「ええ、まあ…それより双剣はあるの?」


「ああ、ここに」と言って双剣を取り出し渡す。


「ふーん、ただの鉄の双剣だけど、物凄く造りが良いわあ…溶接の継ぎ目とかも殆ど分からないし、この鎖も恐ろしく丈夫ね。まるで天から授けられた武器の様ね」


まあ、天から授けられたからね。


「でも、銘とかは打ってないわね?一体誰の作品なの?」


「いや、この武器は貰い物でね。俺も誰が打った剣なのか分からないんだ」と誤魔化した


「そうなの?残念だわ…でも、これだけの武器を鉄の双剣で終わらせるのは勿体ないわね!」


オーガは少し考え込んでいたが、やがて


「よし!この双剣を預かるわ!一から作るなら素材が足りないけど、グリフォンの骨と嘴を混ぜ混んで打ち直すのなら大丈夫よ。とても軽くて丈夫な強い剣になるわよ」 と言った。

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