カマタマーレ名物
その後、俺達は四人で朝食をとった。
昨日のせめてもの御礼をと、アベルさんの手作りスープだ。
シチューの中にはウドーと言う麺の様な物が入っていて、ツルツルシコシコとしていて美味しかった。
と言うよりも、ほぼコンソメスープに入ったうどんだった。その後、直ぐに出発した。
カマタマーレへ向かうまでの間、アベルはほとんど熊王に付きっ切りだった為に俺とギルモはカインとずっと話していた。
その時に色々と聞いたのだが、カインとアベルは双子の兄弟らしい、その割りには余り似てないが二卵性双生児と言うやつかも知れない。
何でも父親が青ヤオ族とのハーフらしく、その血を濃く受け継いだのがアベルで、そのお陰で水の聖霊術も使うことが出来るらしい。カインは全く聖霊術は使えないが、母親?譲りの怪力で大剣を使いこなし、それなりの剣士として有名らしい。
俺と熊王の事は東には俺達の様な髪色の人間達が暮らす島や国があると言う事だったので、そちらから大陸に来たと言うことにした。ギルモの事は女神様の事だけは伏せて正直に話した。
話を聞いてカインは怒り、泣いてくれ、俺も協力出来る事が有れば何でもすると言ってくれた。黒鋼の騎士達に関してはよく分からないが情報を集めてくれるらしい。
カインの体調もすっかり回復していたので、何とか夜にはカマタマーレにたどり着けた。
夜と言っても、そこまで遅い時間ではなかったのでカマタマーレは人々が普通に町を行き交っていたし、店も結構開いていた。
俺達はカイン達と一緒に彼らの実家である鍛冶屋に連れていってもらう事にした。グリフォンやイノセキの素材を使って装備を作ってもらう為だ。
「あ~ら!いらっしゃい」
俺達が店に入ると筋骨隆々の2メートルはある大男が赤いドレスを着てカウンターに立っていた。髪の毛は赤毛のモヒカン、顔もゴツくて鼻にピアスまで付けていた…
俺は無意識にクルっと振り返り、店を出ようとしていた。
ガシッとカインに肩を掴まれる
「おいおい、気持ちは分かるけど落ち着け!オーガみてえに見えるかも知れねえが、あれは俺達の母親だ!ああ見えて腕だけは確かなんだ。カマタマーレ、一の名工と呼ばれてんだぜ」
カインの言葉でハッと我に帰る。つい無意識に回れ右していたよ。
オーガがカウンターから出て来てちょっとちょっとおと言う呼ぶような手つきで
「ちょっと~カインちゃん、オーガはないんじゃなない!オーガは!お母さんも乙女心が傷つくわよ」
「な~にが乙女心だよ!良い年してよお」と返すカイン
その言葉を言い終わるかどうかで、オーガの顔が赤くなり(怒りで)
「年の事は言うんじゃねえよ!ガキが!」
と言ってカインの胸ぐらを片手で掴むと軽々と持ち上げ、襟元を締め付ける。
カインもそれなりに良い体格をしている。俺と身長は変わらない位だが筋肉も付いているので体重も70~80キロ位ほあるのでは無いだろうか?
「ご、ゴベン」と謝っているだろうカイン
「はあ?何言ってるか聞こえねえんだよ!」
と言って更にギリギリと締め付ける。
「お母さん!お客様もいるんですよ!止めて」と言ってアベルが止めに入る




