激動のフロンティア
待ってくれてた方いらっしゃいましたら、御待たせしました!
引き続きゲーフ・フロンティアを宜しくお願いします。
インキュバス?小説なんかで出てくるサキュバスの男版だよな?前のゲームの世界には出てこなかったな。
「フフフ…折角この国をけしかけてセントラルの尖兵とする計画だったんですがねぇ」
「やはり…」とアトラさん。
「それも貴方達のせいで台無しですよ!」
と俺達を指差して言う
「ええ?じゃあ僕のカリスマ性に引かれて、トーチ国が是非とも協力したいと言ってたのは?」
地面からインキュバスを見上げながらモトラッドが言うと
「はあ?嘘に決まってるでしょ!まだ気づかなかったんですか?」
本当に脳味噌入ってますか?と言いながらモトラッドの頭を踏みつけるインキュバス。
モトラッドの息が荒い…ショックだったのだろう。
「やはり、そういう事だったのか!残念だったな、お前達の計画は失敗だ!」
縛られたままの体勢で言うメグリ王子。
「いやいや、元々セントラルを滅ぼした後はハイマツ国も滅ぼすつもりでしたからねぇ、結果的にやっかいな災厄王が居なくなったのだから充分です」
まあ、セントラルの前にハイマツを滅ぼせば良いだけですからねと付け加えるインキュバス。
「バカな!トーチからハイマツに攻めいる為には険しいフロンティア中央山地を通り抜けるか、ナルティー王国を通らなければならない、山越えルートなら大軍を率いる事は出来ないし、ハイマツの友好国であるナルティー王国がトーチ軍を通すはずがないだろ?」
「フフフ、フフフハハハ」と笑い出すインキュバス
すると沈痛な表情でアトラさんが切り出す
「メグリ王子…ナルティー国はすでに…」
「まさか!あの国もモンスターの王と契約していた筈だ…太陽王は変わった方だったが、その強さだけは本物だった!」
とメグリ王子
太陽王?なんか強そうな名前だ…前のゲームでは居なかったな。
ファラオも金ぴかで太陽王ぽかったけどね、紅竜王以外は知らない王ばっかりだな。
「そうですよ!アハ踊りでしたか?アハアハ言いながら踊っている変な王でしたが確かに強かったですよ…ですが、最高の王子と呼び名も高いモトーチ皇子と我ら天魔軍団の敵ではありませんでしたとも」
なんか危ない人だったんだね…その王には悪いけど、関わり合わないですんで良かったぞ。
「天魔軍団?まさか!」
「その、まさかですよ!トーチ帝国は我らが王、天魔王と契約したのです」
天魔王?それってまさか?前のゲームには出てこなかったけど、誰でも知ってるレベルの大体の歴史ゲームには出てくる戦国大名の人か?
「なんて事だ!あの気まぐれで冷酷と評判のモンスターの王が、なぜトーチと契約を…」
「フフフ…そればかりは私にもわかりませんねぇ、何せ気まぐれな方ですからねぇ」
「さて、無駄話はここまでにしましょう。私は部隊の指揮がありますからね、ここで失礼しますよ。
では、ご機嫌よう…と見せかけて幻想眼」
と言うとインキュバスの赤い眼が光った。