船頭(200字小説)
オチの分かりにくい200字小説。2つめです。
意味が分からないという方。遠慮なく言ってくださればと思います。
私は船頭である。 名をカロンという。
年中霧のかかったこの河で、日がな一日渡し守をするのが仕事だ。
普段はそう忙しくもないが、時折客が爆発的に増える時がある。
私は、自分の仕事が増えるのが好きではない。
※
・・・・おや、そう言っていると団体様のご到着だ。
皆が皆揃って、灰色一色の服を着ているよ。
あれは包帯であろうか?どうやら怪我もしているみたいだ。
なるほどなるほど。これはどうやら、しばらく忙しくなりそうだぞ。
※カロン:ギリシャ神話より。冥界の河の渡し守。