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失望の花

作者: 水形玲

どうぞお読み下さい。

人生はもっと素晴らしいものだと思っていた

素晴らしい恋が実るのだと思っていた

しかし途中まで素晴らしかった恋は

一つとして実ることはなかった

僕が恋人の柔らかな前髪に触れることはなかった


失望の花が咲いた

狂気は鎮まり 治癒するかのようだったが

その後が問題である

精神疾患によって奪われた二十二年だった

もう四十二歳 初恋をするのには遅すぎた


失望の花が咲いた

僕はその花を眺め ため息をつく

そうして人生を失っていった人も多いだろう

僕はこれからしようのない四十代の恋をする

腐敗寸前の恋をする


何もかもが期待を裏切った

友達はできても 恋人はできなかった

狂気が治癒するから クスリの処方が減る

これからはワイン一本飲んでも大丈夫だ

酒が せめてもの心の救い


痛みを越えて

痛む心にはワインを処方しよう

つまみにサラミでも食べて

しようのない人生だったし これからもそうだろう

ああ 生きるということの虚しさよ





お読みくださりありがとうございました。

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