安青錦はこのまま壁にぶつからずに大関に昇進するのかどうか
作者がメンバーの大相撲観戦に関する学生時代の同期のグループLINEで、メンバーのひとりに「来年3月の大阪場所のとき、安青錦はどこまで出世していると思いますか?」との質問を受けました(令和7年秋場所13日目終了時点)。
その質問に対する作者の返信です。
本サイトへの投稿にあたり、一部加筆しました。
安青錦、新入幕以降3場所連続11勝4敗で、新小結となった今場所もここまで10勝3敗。
新入幕以降4場所連続2桁は、1場所15日制が定着した昭和24年夏場所以降史上初、とネットに書かれていますね
(作者注 昭和13年から1場所15日になっていましたが、戦中、戦後の時期、15日よりも短い日数で開催されていました)。
安青錦の低い姿勢での、防御力にすぐれた安定した取り口を見ていると、このまま2桁勝利の場所を続けて、来年3月には大関になっている、という可能性もあるのかな、と思います。
双葉山が第一人者として君臨していた昭和10年代に、照国が新入幕以降11勝4敗、12勝3敗、11勝4敗、12勝3敗、13勝2敗と続けて、5場所で大関に昇進しています。
大関になっても12勝3敗、13勝2敗と続けて横綱に昇進。
新入幕以降全て2桁勝利で7場所で、当時は史上最年少だった23歳で横綱になっています。
ただし、7場所というのは、年6場所制の今では1年ちょっとということになりますが、当時は年2場所でしたので、7場所というのは、3年以上ということになります。
大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花、朝青龍、白鵬といった大横綱でも、大関昇進までの間に負け越し場所はありました。
ゆえに、過去の歴史を重んじれば、安青錦も大関昇進までにどこかで壁にぶつかるのでは、とも思うのですけど、大の里が新入幕以降11勝4敗、11勝4敗、12勝3敗、9勝6敗、13勝2敗で、負け越しなしの5場所で大関に昇進しましたから、今はそのときの上位陣が壁になることができずに、新鋭力士がすんなりと大関、横綱に昇進してしまえる時代になっているのかもしれません。
もちろんまだ結論を出すには早いと思いますし、大の里と、それから安青錦がもしそれが出来たとしても、それはその力士が特異な実力を持っていたからであって、そのような昇進の仕方が今後主流になるとは思えないですけど。
安青錦のあの低い姿勢で、対戦力士の攻撃を受けとめてしまう防御力は「難攻不落の要塞」を思わせます。
ただその要塞を先場所、今場所と続けて粉砕してしまった大の里の圧倒的な攻撃力は凄いです。
安青錦がいつ、この圧倒的な攻撃力をも受けとめてしまえるようになるのかに注目しております。