女装勇者と男装聖女に会いました
今回は女装勇者と男装聖女に会う話です。
「バラト様、ユリ様、彼女達がハルカ・リンドウ辺境伯、ノワール嬢、サンデー嬢です」
「ハルカ・リンドウ辺境伯、ノワール嬢、サンデー嬢、彼が勇者バラト様で、彼女が聖女ユリ様です」
宰相から勇者と聖女を紹介された。
「・・・・逆ではありませんか。勇者様は女性にしか見えないし、聖女様は男性にしか見えないんですけど」
「驚いたでしょう。バラト様は女装が趣味で、ユリ様は男装が趣味なんです」
「宰相閣下、誤解されるような紹介はやめて下さい。僕は女装が趣味な訳ではありません。百合姉に強要されているだけです」
「そんな言い訳しなくて良いじゃない。内心はとても喜んでいる癖に、薔薇人は本当に素直じゃないわね」
「うるさい、百合姉は黙っていろ。僕は女装が趣味じゃないし、喜んでもいない」
勇者が必死で言い訳しているが、女装とか、男装とか、そんな些細な事はどうでも良い。
勇者と聖女の性格が心配だったが、リリー王国の勇者達よりはまともな性格のようなので、取り敢えず安心した。
「二人は姉弟なのですか」
「違います。姉弟ではなく、従姉弟です」
「そうなんですか。勘違いしてしまって、申し訳ありません」
姉弟ではなく従姉弟だった。
「話しは変わりますが、勇者様と聖女様を召喚した理由を説明して下さい」
宰相に勇者と聖女を召喚した理由を問い詰めた。
「・・・・それはリリー王国の勇者達に対処する為です」
「リリー王国の勇者達の対処ですか。それなら私達はお役御免ですね。リリー王国の勇者達の対処は勇者様と聖女様にお任せします」
「ま、待って下さい。貴女達は冒険の為に帝都を留守にするではありませんか。貴女達が不在の場合に備えての保険の為に召喚したのです」
「そういう理由なら前言撤回します。勇者様、聖女様、私達はネオギルドの組織強化の為に暫く辺境伯領に留まりますので、不在の間は帝都の防衛をお願いします」
「帝都の防衛はお任せ下さい」
「必ず守り抜いてみせます」
「ありがとうございます。皇帝陛下、宰相閣下、勇者様、聖女様、私達はこれで失礼します」
「うむ、ネオギルドの組織強化を頑張ってくれ」
「それでは失礼致します」
皇帝陛下達に一礼して、謁見室を退出した。
「さてと忙しくなりそうね。頑張らないと」
ネオギルドの組織強化を本格的に始めなければならないので、気合いを入れた。
次回はS級冒険者パーティーと遭遇する話の予定です。




